平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

風林火山 第39回 「川中島!龍虎激突」

2007年10月01日 | 大河ドラマ・時代劇
★まず長尾景虎(Gackt:ガクト)。
 「天道に背く者成敗しに参る」
 「我に背くは天に背く者なり」
 こう言い切って行動する景虎には一種狂気を感じる。
 自分を神に仕える者として考え、神の意思の実践者として行動する。

 一方の晴信(市川亀治郎)。
 覇権への意思があり、姫にも手を出す。
 人間的だ。
 この対照的な両者。

★さて第1回川中島の戦い。
 地形図をもとに勘助(内野聖陽)と宇佐美(緒形拳)が将棋をさすように用兵していく。
・景虎の狙いは領土回復でなく晴信(市川亀治郎)の首にあると見る勘助。徹底防戦。また坂木を攻めさせ真田勢などで背後から襲うという罠も。
・一方、宇佐美は勘助の罠を見破り、刈谷原城、深志城を攻めて晴信をおびき出そうとする。
・刈谷原城を捨て深志城で守る判断をする勘助。
 深志城は容易に攻め落とせないから景虎は越後に引き上げるだろうという策。
 宇佐美も景虎も撤退する判断をするが。
・しかしいくさは人間がするもの。
 諸角(加藤武)は刈谷原城にとって返し決死の戦いをする覚悟。
 その理由には生きながらえ生き恥をさらしているという想いがある。
・諸角(加藤武)を救うため武田軍が動き出す。
 信繁が向かう。
 深志城の馬場は馬上にいて晴信の指示を待つ。
 勘助も策を考える。
 そこで勘助が考えたのは全軍をもっての夜討ち。
・これを見破った景虎はいったん引き上げるが、途中で馬首を返す。
・それに晴信がリアクション。
 「ここでわしが出なければ、わが軍の士気に関わる!勘助、陣立ていたせ」
 千曲川を挟んで対峙する両軍。
 味方は鶴翼、敵は魚鱗。
 動いた方が負ける中、一騎やって来る景虎。
 晴信と対峙。

★今回は景虎の凄さを描ききった感じだ。
 晴信が苦労して切り取った信濃の領地を直線で打ち破っていく。
 この背景には景虎を信濃の懐深くまで引きずり込むという勘助の策があるのだが、それでも強い。
 「何だ、この強さは」と武田の家臣に言わせる。
 また勘助の罠も見破り、予想外の攻撃。
 撤退の判断も速い。
 ラスト、千曲川を挟んで対峙したことで竜虎激突・ライバル登場を表現した。

 しかし景虎の強さだけを表現しただけでは、その凄さは十分に伝わらない。
 一方の晴信もキャラとして立てなければならない。
 そこで晴信にも見せ場。
 「ここでわしが出なければ、わが軍の士気に関わる!勘助、陣立ていたせ」のせりふ。
 諸角への温かい判断。
 「役に立つか立たぬかはわしが決めること。勘助が夜討ちを考え出したのはおまえのおかげ。結果われらの勝ちいくさとなった。これが生き恥というのなら、これからも生き恥をさらすがよい」

 見事な作劇だ。

 

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