平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「ルックバック」②~おっさん、藤野と京本のあのシーンに号泣した!

2024年12月15日 | コミック・アニメ・特撮
 劇場用アニメ『ルックバック』の名シーンをご紹介。

 以下、一部ネタバレ。


 藤野(CV河合優実)と京本(CV吉田美月喜)──ふたりは漫画を描き続け、雑誌連載が決まる。
 京本は絵を描くことが好きな引きこもりだった。
 藤野と知り合うことでいっしょに漫画を描き、外の世界に出ることができた。
 そんな京本が「漫画をやめて美大に行きたい」と言い出す。
 藤野は漫画連載が決まったし、京本とずっといっしょに漫画を描いて行きたいから引き止める。
 以下はその時の会話。

「美大なんか行っても意味ないよ。美術系の就職先なんかほとんどないし」
「それは知ってるけど」
「知らない人といっぱい話すことになるんだよ」
「それはがんばるよ」
「わたしについて来ればさ、全部うまくいくんだよ」
「……わたし、藤野ちゃんに頼らないでひとりで生きていきたいの」
「そんなのつまんないよ!」
「つまんなくないよ!」
「ぜったいにつまんないし、ていうか、あんたがさ、ひとりで大学生活できるわけないじゃん」
「できるよ、できるようにする!」
「無理だよ。だってコンビニのレジの人とだって恥ずかしくて話せないじゃん」
「これから練習するもん」
「ぜったいに無理!」
「でも……」
「なに?」
「もっと絵うまくなりたいもん」

 …………………………………………………………

 このシーンだけで僕は号泣してしまうのである。
 引き止めたい藤野の気持ちもわかる。
 そこには、かなりエゴも入っている。
 藤野にとって、京本は漫画を描く原動力であり、いなくなる心細さもある。
 自立したい京本の気持ちもわかる。
 自我に目覚めた京本は今のままではダメだと思っている。
 というか、
「できるようにする!」「これから練習するもん」
 で泣ける。
 不器用でもがんばって生きていく人は素晴しい。

 ぶつかり合うふたりの思い。
 藤野はあきらかだけど、京本も本当は別れたくないんだよね。
 このシーンを見るだけでも『ルックバック』を見る価値があると思う。


※関連動画
「ルックバック」公開記念PV(YouTube)


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