平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

掟上今日子の備忘録 第6話~生きるって、みっともなくて、恥ずかしいことを繰り返していくことなんです

2015年11月15日 | 推理・サスペンスドラマ
 今回のテーマは、恥ずかしさ。

 何に恥ずかしさを感じるかは、人によって違う。
 たとえば、逆瀬坂雅歌(浅見姫香)の場合は、読んでいる本。
 雅歌を監視していた第二の少女の場合は、ノート。
 今日子(新垣結衣)の場合は、セーラー服姿。
 雅歌と第二の少女のケースは、思春期特有の過度な自意識ですね。
 ほとんどの人は他人のことなど関心がないのに、他人の目を意識してしまう。他人に自分の心の中を覗かれてしまったと考えてしまう。
 今日子さんのセーラー服のケースは、厄介(岡田将生)や男性視聴者にとっては可愛くてOK!
 なのに今日子さんにとっては、忘れてしまいたい恥ずかしさ。
 恥ずかしさは人によってさまざまだ。

 一方、厄介。
 彼はさまざまな苦労をしてきたせいか、恥ずかしさに対してタフだ。
 スカートをはく趣味があると言われても、困りながらも次のシーンでは忘れている。
 バイトや転職を繰り返している境遇も、世間の目から見れば、長続きしない落ちこぼれなフリーターだが、厄介は、さまざまな技能が身につけられるから案外いいかも? とプラス思考で考えてしまう。
 たくましいぞ、厄介!

 そんな厄介だから、繊細な少女・雅歌に話せる言葉をもっている。
 厄介は自分の体験談を通して語りかける。
〝生きるって、みっともなくて、恥ずかしいこと繰り返していくことなんじゃないか?〟
 確かに。
 自分の恥ずかしさや不幸を受け入れたり、笑い飛ばすことが出来た時、人は少し強くなれるような気がする。
 
 この厄介の対応には、今日子もキュンと来たようだ。
 今日子は雅歌に対して、何を語っていいか、わからなかったのに、厄介はちゃんと言葉をもっていた。
 厄介が初めて今日子を乗り越えた出来事だ。
 今日子は、大きなやさしさをもった厄介を「素敵な人だ」と思った。
 明日には、その思いはなくなってしまうんですけどね……。

 記憶がリセットされてなくなってしまう今日子。
 今回の話で、今日子の心の空虚が垣間見えた。
 たとえば、恋愛感情。
 今日子の場合、誰かに恋愛感情を抱いても翌日にはなくなってしまう。
 だから恋愛は虚しく、しない方がいい。
 たとえば、その日に起こった恥ずかしい出来事。
 恥ずかしい出来事を忘れるのはいいことかもしれないが、今回のように他人に自分の体験を何も語れない哀しさもある。
 あの時は、あの人のことが好きだったな~、あの時は恥ずかしかったな~、あの時は楽しくて笑ったな~。
 こんなふうに思えるのって、すごく貴重なことなんですね。


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