平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒16 「騙し討ち」 ~われわれ警察官は法の正義を守るためにいるんです! 組織を守るためではありませんよ!

2018年02月22日 | 推理・サスペンスドラマ
 殺人と贈収賄事件の捜査。
 このふたつの事件が絡み合ったエピソードだった。

 一見、複雑に見える事象も、事件や謎をひとつひとつ解決し、絡み合った糸を解いていくことでスッキリしてくるんですね。
 今回も、殺人事件の謎が解けたことで、もうひとつの贈収賄捜査の件もあきらかになった。
 ………………

 さて面白いのは、右京さん(水谷豊)、捜査二課の梶健介(矢島健一)、瀧川洋(山中聡)、3人の主張だ。

 捜査のために手段を選ばない捜査2課の梶。
 彼の主張はこうだ。

「2課はこのままでは縮小され、振り込み詐欺専門の部署になってしまう」

 これに対し、右京さんは言う。

「われわれ警察官は法の正義を守るためにいるんです!
 組織を守るためではありませんよ!」

 右京さんは、梶の〝手段を選ばない〟〝他人を犠牲にする捜査手法〟を責めている。

 これは難しいテーマですね。
 年々、巧妙化する犯罪を暴くために、荒っぽい手法が許されるか否か。
 世の中には、法に則って捜査していたら暴けない事件は山ほどある。
 森友・加計事件などはその典型。
 一応、法に則って処理されているし、証拠書類も破棄されてしまっている。
 権力側からの圧力もあるだろうし、こうなってしまったら対処しようがない。
 今回のエピソードの贈収賄事件も、梶が強引な手法をとらなければ立件されず、放置されていただろう。
 右京さんの言っていることは、きれいごと?

 梶の手先となって働いた瀧川も自分の行為に納得していて、右京さんに反論する。

「学歴もない、どうしようもない俺がこんな立派なことの役に立てたんだ。
 そう思えたら誇らしい気持ちになった。
 だまされたからって何だってんだ。
 梶さんのやっていることは正しい。
 俺はやってよかったと思ってる」

 右京さん、捜査二課の梶、瀧川の言ってることは、全部正しいんじゃないかな?
 3人が目指す所は、いずれも不正の摘発で、それを実現する手段が違うだけ。
 そして、3人とも自分の思いに忠実で、現実と戦っている。
 逆に右京さんの正義の押しつけは暑苦しいなぁ。
 今回の件で、捜査2課が縮小されたら、どうなるんだろう?
 
 最後に。
 副総監・衣笠藤治役の大杉漣さんが急逝されました。
 副総監・衣笠の圧倒的な存在感。
 逆に娘に対した時の衣笠は、甘くやさしかった。
 心よりお悔やみ申し上げます。


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