からたちの「まろい実」が目に飛び込んできた。
カラタチの白い花からは、この青い実は連想できない。
けれど、この実が秋になって金色になるころぼくは義兄を思う。
大相撲の名古屋場所だった。
名古屋城のお堀のからたちの実が金色に輝いていた。
からたちの実
からたちの青い実がとげとげの木に鈴なりに
着いている
ぼくはその実をそっと捥(も)いで
くちびるに押し当てた
綿毛のような表皮がくちびるに柔らかく
ぼくの琴線をつま弾いた
からたちの白い花が思い出されるのだが
青い実は
白い花をもう具体的に連想させない
白さだとか
枝のどこに咲くのかとか
どんな花だったのかとか
はるか彼方へ押しやってしまっているのだ
青い実は
強烈な個性を放ち
ぼくの中に押し入ってきた
それは暖かく豊かな
きみのイマージュだった
今日もやはり田園風景の上を風が吹きわたっている。
風に同化して、僕も自在に駆け巡りたいと思った。
にほんブログ村
荒野人
カラタチの白い花からは、この青い実は連想できない。
けれど、この実が秋になって金色になるころぼくは義兄を思う。
大相撲の名古屋場所だった。
名古屋城のお堀のからたちの実が金色に輝いていた。
からたちの実
からたちの青い実がとげとげの木に鈴なりに
着いている
ぼくはその実をそっと捥(も)いで
くちびるに押し当てた
綿毛のような表皮がくちびるに柔らかく
ぼくの琴線をつま弾いた
からたちの白い花が思い出されるのだが
青い実は
白い花をもう具体的に連想させない
白さだとか
枝のどこに咲くのかとか
どんな花だったのかとか
はるか彼方へ押しやってしまっているのだ
青い実は
強烈な個性を放ち
ぼくの中に押し入ってきた
それは暖かく豊かな
きみのイマージュだった
今日もやはり田園風景の上を風が吹きわたっている。
風に同化して、僕も自在に駆け巡りたいと思った。
にほんブログ村
荒野人