ローレンス，ダーク

＊ローレンス

ダーク・ローレンス（Dirk Lawrence ）

『緋文字』に登場する暗い性格の作家。
曽祖父が鉱山と鉄道で築き上げた巨万の富のおかげで、物質的には恵まれた少年時代を過ごしたが、両親の不和のため家庭環境には恵まれなかった。
ダークの父親は生涯一度も働いたことがなく、ダークも軍服を着るまで働いたことはなかった。ヴァージニア陸軍予備学校を規則に服従しないため追い出され、作家をめざしてボヘミアン風生活を送っているうちに第二次大戦が勃発し、軍隊に志願した。出征中に両親が自動車事故で死亡。財産は父の代で使い果たされていた。ニューヨークへ戻ってからは出版社の編集部員として働きながら売れない探偵小説を発表。結婚後は妻のマーサの奨めもあって本格小説（普通小説）を書いたが、あまりの不評ぶりにすっかり気分を腐らせる。やがて彼は妻の貞操に疑いを抱くようになり、病的な嫉妬心をつのらせていく。

(Eirakuin_Rika)