EQペディア/エラリイ・クイーン事典

エラリイ・クイーンの作品(長編・短編)に登場する人物その他の項目を検索する目的で作られたブログです。

ローマ帽子の謎

2007年06月20日 | 長編ミステリ

ローマ帽子の謎

☆原題
THE ROMAN HAT MYSTERY
1929年刊行。クイーンのデビュー作

☆邦訳
『ローマ帽子の謎』井上勇訳(創元推理文庫)、『ローマ帽子の秘密』宇野利泰訳(ハヤカワ文庫)、『ローマ劇場毒殺事件』石川年訳(角川文庫)



☆事件

ニューヨーク四七番通り、ブロードウェイの西側に位置するローマ劇場では『ピストル騒動』なる出し物が人気を博していた。その上演中に、観客席で一人の男が毒殺された。
犯行後劇場から抜けだした人物はいない。被害者は悪徳弁護士であり、恐喝者であった。夜会服を着込んだ被害者のシルクハットが現場から消えていたことに注目したエラリイは推理を開始する。


☆登場人物リスト

モンティー・フィールド・・・ローマ劇場で毒殺された悪徳弁護士
ベンジャミン・モーガン・・・弁護士、フィールドの元共同経営者
ルイス・パンザー・・・ローマ劇場支配人
ウィリアム・プザック・・・死体発見者
エスター・ジャブロウ・・・プザックの連れの女
ヒルダ・オレンジ・・・ローマ劇場の女優
イーヴ・エリス・・・・ローマ劇場の女優
ジェームス・ピール・・・・ローマ劇場の男優
スティーヴン・バリー・・・ローマ劇場の男優
ハリー・ニールスン・・・ローマ劇場宣伝係
マッジ・オッコネル・・・ローマ劇場の案内人
ジェッス・リンチ・・・売店の売り子
エリナ・リッピー・・・ジェスのガールフレンド
フランセス・アイヴス・ホープ・・・財界巨頭の娘、バリーの婚約者
チャールズ・マイクルズ・・・フィールドの下僕
アンジェラ・ルッソー・・・フィールドの愛人
ジョニー・カッザネリ・・・悪党、通称「牧師」
オスカー・リューイン・・・フィールドの事務所の支配人
ドイル・・・警官
スツッツガード・・・医師
プラウティー・・・医務検査官補
フリント・・・刑事
ヘイグストローム・・・刑事
ピゴット・・・刑事
ヘッス・・・刑事
ジョンスン・・・刑事
リッター・・・刑事
ヘンリ・サンプスン・・・地方検事
チム(チモシー)・クローニン・・・サンプスン検事の部下
アーサー・ストーツ・・・サンプスン検事の部下
ジューナ・・・クイーン家の給仕
トマス・ヴェリー・・・部長刑事
リチャード・クイーン・・・ニューヨーク市警本部警視
エラリイ・クイーン・・・探偵、クイーン警視の息子


☆コメント

デビュー作だけあって、探偵エラリイや父のリチャード・クイーン警視のひととなりなどが詳しく書かれている(ただし序文に書いてあるJ.J.マックの言説は真に受けないことを推奨。J.J.マックについては別に項目を立てます)。

あえて言えば、物語としてのおもしろさや人間ドラマをこの作品に求めてはならない。推理そのもののおもしろさこそが、この作品のすべてなのだ。ストレートなクイーン流パズラーの原点がここにある。そしてクイーンの直球勝負は、第三作『オランダ靴の謎』で一つの頂点を極める。第四作の『ギリシャ棺の謎』以降は、さまざまな変化球も加わり、クイーンの作風の幅が拡がっていくことになる。
(eirakuin_rika)

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