(2009年3月17日)
尾鷲ヒノキという銘木を皆さんご存知ですか?
大変申し訳ないのですが、私はこの銘木を知らず木曽ヒノキ等と異なるこの尾鷲ヒノキという渋いブランドに興味を持ち「森林組合おわせ」を訪れたのでした。
私が訪れたのは、森林組合の中でも製材加工をしている「円柱加工場」で、一級建築士でもある濱田様がご説明をして頂けました。
場内は私の大好きなヒノキの香りで一杯でシ・ア・ワ・セ!
さて、尾鷲ヒノキの特長をあげる前には、順を追っていかなければいけません。
【尾鷲の地形、気候、植生】
・非常に峻険な山が海岸まで迫っており、林は急勾配
・言わずと知れた「日本一の降雨量」の地
※町の方に聞いてみると、雨の日も多いし雨量も多いとのことです。一昨年あたりの台風のときは、「みるみるうちに」、「信じられないでしょうけど」「本当にみるみるうちに」胸元まで洪水になったと興奮気味に語って頂きました。
・そのため温暖湿潤でシダ類が繁茂
これらの条件があって、尾鷲ヒノキが育てられれています。
【尾鷲ヒノキの育成】
・峻険な山地のため、比較的栄養の少ない土地でも育つヒノキが選定されている
※民有林のおよそ7割がヒノキで占められ、スギは4%足らずで他県との違いが明確
・植付本数8000~10000本/haという密植を行っている
・これはシダ類などの下層植生の成長が早いので、それに負けないように早めにヒノキの林を作る
・密植することで地域の雇用を創出している
・植付10年後あたりから弱度の除間伐を繰り返し(30%ずつ行っていく)、およそ20年が経過し5メートル以上に成長したあたりからは、今度は林の栄養分を蓄えたり土壌の流出を抑えるためにシダ類の繁茂に適するように林をきれいにしていく
【尾鷲ヒノキの特長】
・温暖湿潤な気候のため冬でも成長し、年輪の黒目の部分(冬に成長している部分)が厚い
・そのため身が締まっていて、重く、耐腐食の強度が高い
・板には赤みやピンクの部分もある(木曽ヒノキは夏に成長する白い部分でほとんど占められている)
・香りも特殊(木曽ヒノキとは異なる)
※削ったり水分に浸すと香りが復活するので、入浴木としても最近販売中
【尾鷲ヒノキの活用】
・建築材の柱
・部屋の扉枠など造作材
・その他建材
なんでもそうだと思いますが、高い単価で販売できる材から優先的に選別し加工していて、比較的大量のスギに対し少量のヒノキを有効に活用するという意図が強いと思いました。
たしかに実際のヒノキを見てみると、スギに対して成長が緩慢なことがわかります。それだけ貴重な材であることは確かです。
濱田様は今後一層ヒノキの付加価値を活かした販売の拡大を目指していかれるそうです。
私も大好きなヒノキの香りが日本に溢れるように期待しています。
濱田さん、お忙しい中ご説明ありがとうございました。
◆樹齢100年くらいからの材
2番玉(根元から丸太を切った2番目くらいの部分。高さ6メートルくらい?)で、直径30~40センチくらいでしょうか。
◆20年~30年のヒノキ
◆熊野古道センター
濱田様にご紹介頂いた、オールヒノキの大型建造物です。
◆スギとヒノキの違い
森で実物を見れたことと資料によって、今回の旅のひとつの目的であった「スギとヒノキの違い」もわかるようになりました。これは私にとって非常に大きなことです。
尾鷲ヒノキという銘木を皆さんご存知ですか?
大変申し訳ないのですが、私はこの銘木を知らず木曽ヒノキ等と異なるこの尾鷲ヒノキという渋いブランドに興味を持ち「森林組合おわせ」を訪れたのでした。
私が訪れたのは、森林組合の中でも製材加工をしている「円柱加工場」で、一級建築士でもある濱田様がご説明をして頂けました。
場内は私の大好きなヒノキの香りで一杯でシ・ア・ワ・セ!
さて、尾鷲ヒノキの特長をあげる前には、順を追っていかなければいけません。
【尾鷲の地形、気候、植生】
・非常に峻険な山が海岸まで迫っており、林は急勾配
・言わずと知れた「日本一の降雨量」の地
※町の方に聞いてみると、雨の日も多いし雨量も多いとのことです。一昨年あたりの台風のときは、「みるみるうちに」、「信じられないでしょうけど」「本当にみるみるうちに」胸元まで洪水になったと興奮気味に語って頂きました。
・そのため温暖湿潤でシダ類が繁茂
これらの条件があって、尾鷲ヒノキが育てられれています。
【尾鷲ヒノキの育成】
・峻険な山地のため、比較的栄養の少ない土地でも育つヒノキが選定されている
※民有林のおよそ7割がヒノキで占められ、スギは4%足らずで他県との違いが明確
・植付本数8000~10000本/haという密植を行っている
・これはシダ類などの下層植生の成長が早いので、それに負けないように早めにヒノキの林を作る
・密植することで地域の雇用を創出している
・植付10年後あたりから弱度の除間伐を繰り返し(30%ずつ行っていく)、およそ20年が経過し5メートル以上に成長したあたりからは、今度は林の栄養分を蓄えたり土壌の流出を抑えるためにシダ類の繁茂に適するように林をきれいにしていく
【尾鷲ヒノキの特長】
・温暖湿潤な気候のため冬でも成長し、年輪の黒目の部分(冬に成長している部分)が厚い
・そのため身が締まっていて、重く、耐腐食の強度が高い
・板には赤みやピンクの部分もある(木曽ヒノキは夏に成長する白い部分でほとんど占められている)
・香りも特殊(木曽ヒノキとは異なる)
※削ったり水分に浸すと香りが復活するので、入浴木としても最近販売中
【尾鷲ヒノキの活用】
・建築材の柱
・部屋の扉枠など造作材
・その他建材
なんでもそうだと思いますが、高い単価で販売できる材から優先的に選別し加工していて、比較的大量のスギに対し少量のヒノキを有効に活用するという意図が強いと思いました。
たしかに実際のヒノキを見てみると、スギに対して成長が緩慢なことがわかります。それだけ貴重な材であることは確かです。
濱田様は今後一層ヒノキの付加価値を活かした販売の拡大を目指していかれるそうです。
私も大好きなヒノキの香りが日本に溢れるように期待しています。
濱田さん、お忙しい中ご説明ありがとうございました。
◆樹齢100年くらいからの材
2番玉(根元から丸太を切った2番目くらいの部分。高さ6メートルくらい?)で、直径30~40センチくらいでしょうか。
◆20年~30年のヒノキ
◆熊野古道センター
濱田様にご紹介頂いた、オールヒノキの大型建造物です。
◆スギとヒノキの違い
森で実物を見れたことと資料によって、今回の旅のひとつの目的であった「スギとヒノキの違い」もわかるようになりました。これは私にとって非常に大きなことです。