漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 101

2023-07-26 05:22:16 | 貫之集

八月

あまくもの よそのものとは しりながら めづらしきかな かりのはつこゑ

天雲の よそのものとは 知りながら めづらしきかな 雁の初声

 

八月

遠く離れた天の雲のようによそのものとは知りながら、雁の初声を聞くと新鮮で心惹かれることよ。

 

 「天雲の」は「よそ」にかかる枕詞ですが、ここでは解釈にも反映してみました。同じモチーフの在原元方の歌が 古今集0206 にも見えますね。

 

まつひとに あらぬものから はつかりの けさなくこゑの めづらしきかな

待つ人に あらぬものから 初雁の けさなく声の めづらしきかな

 

在原元方

 

 



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