人の家に、紅葉の川のうへに散りかかるところ
もみぢちる このしたみづを みるときは いろくさぐさに なみぞたちける
紅葉散る 木の下水を見るときは 色くさぐさに 波ぞ立ちける
人の家で、紅葉が川の上に散りかかっているところ
紅葉の散る木の下の川の水を見ると、そこには、散る葉のさまざまな色に染まった波が立っているのであった。
紅葉といってもその色付き方は一様ではなく、葉ごとにさまざまな色合いを見せており、その葉が散りかかった川では、色様々な波が立っているという詠歌。美しく風情ある情景が目に浮かびます。