漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 187

2023-10-20 05:10:32 | 貫之集

神楽せるところ

あしひきの やまのさかきの ときはなる かげにさかゆる かみのきねかも

あしひきの 山の榊の 常盤なる 陰にさかゆる 神のきねかも

 

神楽をしているところ

常緑の山の榊の陰で、その榊のおかげですます栄えてゆく神に仕える巫女たちよ。

 

 「あしひきの」は「山」にかかる枕詞。「陰」は木の陰と、「お陰で」の両義ですね。第五句の「きね」は神に仕える者の意です。
 この歌は拾遺和歌集(巻第十「神楽歌」 第618番)にも入集しており、また 古今集1075 のよみ人知らずの歌を踏まえています。

 

しもやたび おけどかれせぬ さかきばの たちさかゆべき かみのきねかも

霜八たび 置けど枯れせぬ 榊葉の たち栄ゆべき 神のきねかも



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