GOという小説で一躍ベストセラー作家の仲間入りを果たした
作家 金城一紀の自伝とも言うべき作品
映 画 篇 集英社文庫 刊
書店でパラパラとページを拾い読みしたときは
単なる映画に関するエッセイかと思った
私を捕らえたのは巻頭の「太陽がいっぱい」だったのだが
しかし 買って帰って読んでみると
この作品は彼 金城一紀の青春時代を描いた作品だった
在日朝鮮人の子として生まれた彼の
父を知らないの青春時代の唯一の楽しみは
同じ朝鮮人学校の学友 龍一(リョンイル)と映画を語り合うことだった
青春時代に映画にのめりこんだがゆえに
彼らの人生はひとつの方向性を形づくることになる
それは 映画 シナリオへの道
彼はブログでも映画について大いに語っている
帰ってきた映画日記
巻頭のタイトル「太陽がいっぱい」が
何を意味するのかは読んでもらうほか無い
「太陽がいっぱい」は
私の少年時代(12才頃)一番感動した作品だ
否
これまで観た映画作品の中でも最も感動した映画の一つだ
観たのは映画館ではなくテレビ放映だったのだが
エンドロールまで涙が止まらなかったのを
昨日のように覚えている
12才の私が この作品の何処に感動したのか
涙したのか その訳はもう思い出せない
Plein Soleil 太陽がいっぱい http://www.youtube.com/watch?v=ZsRW8WCvwG4