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長らく変わらず
お世話になっているモノ
お椀セット
ご飯と汁もの用
さらに重ねて使えば
煮物椀にも
優れものなのだ
たまたま通りがけに出会った
塗師鈴木誠一郎さんの言葉が
使うたびによみがえる
ご飯をよそうと
この椀のふちに湯気がつくんだよね
それを「湯取り」と言うんだよ
このゆとりがご飯をおいしくするし
人生にもね・・・
当時結婚して間もなく
頑張らなくてもいいという
加減がまだ判らなかったあの頃
ちょっとだけ頑張り過ぎていたあの頃
この「湯取り」の話
妙に心に響いた
このお椀
単品の作品の中から
自由に組み合わせを
選ぶところも
また良い
ものによって
ぐらぐらしたりぴったりフィットしたり
少々不注意に扱ってしまっても
割れることはない
さらに塗り直しや布の張替えもできる
つまり修繕可能なのである
さらに使い込めば風合いだって増してくる
ゆとり
そして
組み合わせ
使い込んで修繕して
何年でも使っていこう