平成28年8月29日~9月2日、林野庁の森林技術総合研修所にて開催された「森林作業道作設指導者・監督者研修」に参加してきました。
※「森林作業道」とは、簡単に言うと、森林施業(木の伐採や搬出など)を行うために、森林の中に作設する、主に林業機械が走行するための道です。
この研修は、森林作業道の作設工事において適切な技術指導・管理監督ができる者を育成することを目的に開催され、各都道府県や国の森林管理局から林業関係職員が19名参加しました。
研修は「①講義」・「②現地実習」・「③グループ演習」で構成されていました。
「①講義」では森林作業道の役割と作設方法、現状と課題など基礎的な知識・技術をはじめ、現場で技術指導・普及、管理監督ができるよう作設した森林作業道の路体構造調査や評価の方法についても学びました。
(講義の様子)
「②現地実習」では実際に作設された森林作業道にて、路体の強度や勾配、切土・盛土の状況などを調査・評価しました。
(現地実習の様子 ※コーン貫入式簡易貫入試験)
「③グループ演習」では、現地実習での調査結果を班ごとに発表し、現地の森林作業道の良い点・悪い点の評価、改善するための方法を討論しました。
(グループ演習の様子)
森林作業道作設にあたってのポイントは「経済性を確保しつつ、丈夫で簡易な構造」とすることです。
地域によって地形・地質・危険箇所や施業の目的・目標、林業機械・オペレータ-の有無などの条件が異なるため、その地域の状況をしっかり把握し、最も効率的な森林整備ができるような森林作業道を設置する必要があります。
今後、効率的な森林作業道を作設するためには、「効率的な路網配置」、「オペレーターの技術力」、「指導者・監督者の指導力・技術力」の向上が重要ということでした。
更に知識・技術を習得し、他の現場の良い所・悪い所を幅広く知り、様々な選択肢を地域に提供・普及していくことが重要だと感じました。