皆さまご無沙汰しております。虫好き林業職員です。
冬も深まり虫も私も息をひそめて雪を耐え忍んでいました…
さて、今回は管内事業体を対象とした林業担当者の実務研修会を開催しました!
事務所の林業職員が担当業務に関連する知識の普及と、職員自身の勉強も兼ねて開かれた研修会でしたが、多くの事業体に参加いただき大変有意義な機会となりました!今回は研修会の様子をお伝えします。なお、1日かけて実施したため、前編と後編に分けてご紹介します。
1コマ目は「シカ被害の実態と対策」です。
近年島根県内ではシカが急増しており、林業被害が徐々にみられるようになりました。本コマではシカの基本的な生態に始まり、雲南周辺の生息状況や対策方法、被害の見分け方などを紹介しました。
今後も県内ではシカの増加が見込まれるため、事前知識として生態や対策を知っておくことで早期の被害防止が可能になります。
2コマ目は「少花粉のコンテナ苗」です。
古くから日本人の国民病として知られ、社会問題になっている「花粉症」は皆さんご存知のことと思います。政府は「発症等対策」「発生源対策」「飛散対策」の3本柱を掲げて花粉症対策に取り組んでいます。その中で「発生源対策」として取り組まれている手法の一つが「少花粉苗」です。名前の通り、従来よりも花粉生産量の少ない品種の種苗を指します。このような特徴をもつ品種に転換していくことで、将来的に花粉量を減少させることを目標としています。本コマでは、この少花粉品種の生産方法や現状、コンテナ苗の基礎について紹介しました。
3コマ目は「広葉樹の利用と施業技術」です。
広葉樹は日本の山野の至る所でみられる一般的な樹木です。林業用材であるスギやヒノキなどの針葉樹とは材質や生態が異なり、建築だけでなく家具、薪炭、ほだ木など幅広い用途があります。近年需要が高まる傾向にありますが、生態的特性から人工林として管理することはとても難しいです。
本コマでは、林業における位置づけや基礎的な生態、施業技術など広葉樹について網羅的に紹介しました。
前編はここまでとなります。後編に続きます!