長く居座った強烈な寒波から一転、きょうは金沢で気温が12度近くまで上がり、春の訪れを感じさせるような温かさだった。写真・上は、寒気が続いた3連休の最終日の24日午前8時ごろに金沢の自宅の2階から撮った近所の様子。写真・下はきょう正午過ぎのもの。24日の撮影時には積雪が20㌢余りあり、道路も凍結していたが、3日間で屋根や道路の雪はほとんど解けている。
写真・左は雪吊りの五葉松。枝ぶりや濃緑色の葉の美しさから庭木の代表格でもある。ただ、金沢の雪は湿っていて重いので、雪吊りを施さないと枝が折れることにもなる。余談だが、雪吊りをめぐっては暖冬か厳冬かによって評価が分かれる。疑問を呈されるのが暖冬だ。関西や関東の友人たちとのメールのやり取りなどで雪吊りの話題になると、「ことしは日本海側は暖冬の予報が出ているのになぜ雪吊りをするのか」といった指摘を受けることがある。確かにそうだ。植木屋にお願いして作業をしてもらうが、職人の数によってそれなりの料金を払うことになる。なので、暖冬の予報があるのなら、雪吊りは必要ないのでは、と自ら思うこともある。
ただ、そうは言っても暖冬でも数10㌢の雪が降らないとは言い切れない。北陸の冬はそう単純ではないのだ。覚えているのは2007年2月の大雪。1月は金沢は「雪なし暖冬」で観測史上の新記録だった。ところが、2月1日からシンシンと雪が積もり、金沢市内で50㌢にもなった。冬将軍は突然やってくるのだ。北陸のドライバーは暖冬が予想されていても自家用車のタイヤをスタッドレスに交換する。結局、「備えあれば憂いなし」の心構えだ。
冒頭の話に戻る。金沢地方気象台によると、あす28日の最高気温は金沢と輪島でいずれも13度と、きょうよりもさらに気温が上がる予想となっていて、気温の高い状態は3月2日まで続く見込みという。例年2月から3月にかけての季節の話題は兼六園の梅林の開花だ。気象台の生物季節観測によると、金沢の梅の開花は平年は2月23日となっているが、ことしのデータはまだ記載されていない。寒波の影響で開花が遅れているのだろうか。春の訪れを待ちたい。
⇒27日(木)夜・金沢の天気 くもり