地底人100物語

相手にとって不足なし

大田53「ますの湯」

2019年04月23日 | 東京銭湯
大田53「ますの湯」

異次元の銭湯、現われるっ!

ちょっと聞いてください。
ヤボ用が重なり、先日久しぶりに上京したんです。
用事の合間に銭湯をいくつか巡ったんですが、そのラストで、3本の矢を放つ異次元の銭湯を発見したので報告したいと思います。
その銭湯っつうのが、大田区の東急池上線「久が原」駅から徒歩35歩程度、チョ~駅前にある温泉銭湯「ますの湯」。
この3月1日にリニューアルオープンしたばかりで館内はヒカピカ。
受付カウンター・ロビー・脱衣所・浴室、デザイナーズ銭湯というよりは、アスレチックスタジオのような印象でした。


画像は受付カウンタで配布していたホケットテッシュのラベルです。
営業時間と定休日をご覧ください。
朝6時から夜24時までの18時間営業。
定休日だって年4日間ですよ。
一般的な銭湯は昼15時から夜24時までの9時間程度の営業で、毎週〇曜日といった週休ですからね、倍以上の営業です。
ファミレスやコンビニですら営業時間の短縮を検討しているこのご時世、「働き方改革」に挑戦するかのように第1の矢を放っています。

上の画像で気になるのがもう1点。
サウナ無料とありますね。
通常は200円程度追加料金が必要ですから、太っ腹といったところです。
ついでに言うと、洗い場にはオリジナルのデザイン容器のリンスインシャンプーとボディソープが常備されているんです。
さらに湯上りに髪を乾かすのに利用するドライヤー。
通常は20円をタイマーに投入し3分間の利用ですが、ここは無料で利用できるんです。

おまけに綿棒・ティッシュまで用意してあるんですから。
タオルを持参すれば入浴料の460円だけ。諸々込々460円。
繰り返します、諸々込々460円。
デフレ脱却に逆行。財布への優しさが第2の矢。

さて、肝心のお風呂はどうなのか。
実はこれこそが異次元なのです。
露天風呂こそありませんが、浴室内には「天然温泉」「炭酸泉」「水風呂」と湯船が3つ。

天然温泉は体感42℃程度の、いわゆる黒湯の温泉。
ところが、あなた。これが加温掛け流しなんです。
それもしみったれた、申し訳程度の掛け流しじゃないんです。
画像をご覧ください。

左が黒湯の湯船なんですが、ダムの放水のように弧を描いて溢れ出ているのがお判りでしょう。
濃厚な麦茶色の湯面に汚れはほぼありません。
あの嫌な雑巾臭もほとんど感じられず、むしろ木材臭を感じることができました。

炭酸泉は人工の高濃度炭酸泉ですが、ここも尋常じゃないんです。
湯に溶け込んだ炭酸が体に反応し、自分の周りだけパチパチ泡がハジケ、肌はピリピリ痺れるほど。
長湯は危険と感じられるくらいでした。

で、ちょっと休憩に便利なスペースで一息ついたら水風呂へ。

その水風呂は信楽焼のつぼ湯。
おまけに黒湯源泉が掛け流しなんです。
体感18℃くらい、湯口のヒノキの香りが湯船の湯に移っていい感じ。
オイリーな肌触りと相まって鎮静効果抜群です。
第3の矢は掛け流しの温冷黒湯の無間地獄。
魂が抜かれるまで解放されませんでした。

繰り返しになりますが、これだけ堪能して460円。
浮いたお金で、湯上りに生ビール1本行きましょう。
ソファーの並んだロビーでゆったりできます。


天然温泉 益の湯
重炭酸そうだにより温泉に適合
17.6° 259L/分(動力揚湯) pH 8.5
成分総計0.59g/Kg
調査及び試験年月日 平成30年2月2日

東京都大田区南久が原2-1-23
TEL 03-6410-4797


2019年3月の入浴メモより

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