船橋オート、65年の歴史に幕 森田知事らにブーイング
朝日新聞デジタル 3月21日(月)20時20分配信
今年度限りで廃止される船橋オートレースの最終レースが21日、同レース場で開催された。船橋は1950年に日本で初めてオートレースが開かれた「発祥の地」。約1万3千人のファンが来場し、65年の歴史に別れを告げた。
最終レースでは、選手会の船橋支部長を務める地元の永井大介選手(39)が優勝した。表彰式では目を潤ませながら、「最後に優勝できて本当に幸せ者。みんな家族みたいに温かい場所だったので、家に帰って来られなくなるみたいで本当に残念。ずっとここにいたい」と話した。
永井選手は2014年夏に船橋オートの廃止が発表されると、支部長として存続を訴える運動の先頭に立ってきた。終了後に開かれた閉場式では、存続を願う署名が13万人を超えたことにも触れ、「力及ばず今日という日を迎えてしまい、ファンのみなさまにおわびします」と述べた。
船橋では65年の間に、『ミスターオート』と呼ばれた飯塚将光氏ら多くの選手が輩出した。現在もトップクラスの選手が多数おり、昨年度後期の全国ランキングでは、船橋勢が上位3人を独占。ファンの間では「船橋最強軍団」との呼び名もあるという。
閉場式には、施行者の県と船橋市から、森田健作知事と松戸徹市長も出席。2人があいさつで登壇すると、存続を願うファンからは「帰れ」「(廃止を)撤回しろ」などとブーイングが続いた。
船橋オートは30日まで、他のレース場の車券を販売し、閉鎖する。全国で6カ所あるオートレース場は、5カ所になり、船橋の選手は、他のレース場に移籍するという。