アイスクリン強し

明治なかばの物語。プロローグでは会話の中に明治初期の政治文化の転変が極簡単にですが組み込まれており、時代背景がなんとなくですが解ります。
西洋菓子屋を営むミナが作るスイーツに纏わるような纏わらないような諸問題を、若様組の仲間達と共に解決していくのですが、世も世なら殿様だった若者たちが、環境の変化にも負けず懸命に生きているその設定がおもしろいです。
ただ、小弥太のひととなりと、沙羅に簡単に金を借りるスタンスがちょっと理解しがたいかな。
長瀬が主人公となった続編があるようなので、そちらも読んでみたいです。



　「アイスクリン強し」畠中恵