学び続けるヒト

「どうしたらええかわからんのんよ。あんたよりゃぁずいぶん年は上じゃが，○○のことについておしえてくれんかのぅ」
突然私の前でそう話されたのは，私が学童の野球に携わって以来長く指導いただいているあるチームのある指導者の方。いろいろ伺っているとかなり深い話になり，アドバイスできるものなんて持ちもしない私は，話を伺う時間がほとんどだった。話を伺う中で，自分がよいと思ったことはどんどんやってみて，それで結果がともわなかったら一生懸命悩み，悩んだら周りの人に一生懸命聴く。そうすると必ずといっていいほど，そこから次の策が見つかるそうだ。それが年をとっても学び続けて，自分の理想を求めていく力の源という。そして全ての事象が勉強の材料だとも。

これも少し前，スポーツニュースで毎日やっている野村監督の「ボヤキ」のコーナーで，ある日野村監督がこうぼやいていた。
「なんでわしがぼやくかわかるかぁ？愚痴とるんとはちゃうぞ。わしのぼやき言うのは，あるべき姿がちゃんとあって，現実との差のことをぼやいとるんじゃ。その差をどううめていくのかを検討せないかん。いまはこーんなに差があるから，毎日（ぼやきの）ネタにはこと欠かんわぃ（日々検討し続けないといけないということ）。」

この２つのことはよく似ていると思う。理想を追い求める姿，そしてその行動力。そういうところにそういう人へ魅力を感じてしまう。どちらも年配にもかかわらず情熱をもって任にあたっている。

まさに，いろんな修羅場や喜びを経験し，その中で自らが反応しながら進化し続けてきた結果と同時に，これからもエンドレスで進化し続けるはずだ。こんな学び続けるヒトから学べるのはラッキーかもしれない。