前夜

今年も「開幕」直前。

創設されたばかりのチームの，当然として新人監督として鞆のグランドに震えて立っていたあのときから６年が経過。初戦で終わり，試合が終わって子どもたちに話をして，本部席にあいさつをして，帰って夕方まで練習。そんなことが毎週続いていたあの時は，鞆のグランドまでいくことで精一杯だった。一点差もコールドも，そして完全試合の負けもあった。負けること，そのフルコースの負け方の中で，負けた側の言葉にならない当時の思いは，今大切にここにある。

月曜日から金曜日のあいだずっと，次の公式戦のオーダーやシフトを考えながら，眠れない日が続いていた。誰にも相談できないことのほうが多かった，たった一人の監督というポジションの孤独を，いいたいことはいっぱいあっただろう当時の保護者の周りからじっと見守ってくれているという，言葉にできないくらいのあのときのありがたさが，今大切にここにある。

試合後，相手チームの監督やコーチの方々が，直接教えてくれた戦術，指導法，そして励まし・・昨日のごとく今大切にここにある。

明日に向かって今，眠れない監督やコーチそして子どもたちはいるのだろうか。

明日，あの時，３年生だった長男は中学最上級生となる最初の大会で優勝まであと一歩として憧れの黒土のグランドで，そして幼稚園だった次男は小学生最上級生となって最初の大会を鞆グランドで迎える。

前夜。。