初鹿 史典の熟成を楽しむ!

【第69回】洗濯物

 先日、知り合いのコーディネーターからこんな話を聞きました。

 「ベランダに洗濯物を干してある風景ってかっこ悪い。洗濯物を見えないように
したいんです。」  とか

 「バルコニーはガーデニングできれいにしたいので、他の場所で洗濯物を干せるように
してください。」

 とか、そういうお話をよく聞いてきました。

 マンションでも、バルコニーの手すりより上に見える様な干し方は景観を損ねるという
理由で禁止しているところがあると聞き、私もいいことだと思ってきました。

 先日、福島のいわきを仕事で訪ね、3.11以降許可なく立ち入ることが出来ない広野町に行きました。
車の中から見える景色は、緑が多く、花は咲き乱れ、小鳥が飛び交い、私の実家の風景とは何ら
変わりありません。

 でも「異様」なのです。

時間が止まったように、家々がじっと「沈黙」しているのです。怖い「沈黙」でした。
圧迫されるような「沈黙」でした。

 帰りの電車から見える風景に、胸が熱くなりました。「かっこ悪い」洗濯物がパタパタと
風に舞っていたのです。
家々は「ルンルン♪」とおしゃべりしているように見えました。

 お父さんのステテコや大きなパンツが高々と風に舞う風景って愛しいかも・・・とのことでした。

如何でしょう?人の見方ってこうも違ってきます。洗濯物の価値、皆様も一度見直して見ませんか?
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