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池袋にある全国伝統的工芸品センターで開催されている「女性・若手職人展」に行ってきました。
以前この記事やこの記事でご紹介した家人の学生時代の親友が出展しているということで、案内を頂いた時からずっと楽しみにしていました。
実はこの展示会、数年前から毎年欠かさず観に行ってますが、ご本人にお会いするのは実に17、8年ぶり。しかし、勿論年賀状や電話、メールで近況の連絡は取り合って来ましたし、お会いしてみるとそんなに間が空いたようには感じません。友だちというのはそういうものですね。
さて今回は、全国の色々な産地から織物、陶芸、漆器、そして江戸切子や木版画まで、特に若手や女性の職人さんたちの作品が並んでいます。私たちの友人であるその女性の名は、藤本江里子さん。長崎県は平戸の三川内焼の窯元(五光窯)でデザイナーとして腕を揮っています。
言葉で説明するよりも、画像をどうぞ(本来この展示場は写真撮影不可ですが、この記事の写真は全てご本人のご了解を得て撮影させて頂いたものです)。
まずは、豪壮な大鉢。
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いつもながら、この方の描く唐子さんは、本当に良いお顔をしています。
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(左:珈琲茶碗、右:湯呑)
陶板もありました。我が家の玄関先に飾ってありますが、思わずもう1つ欲しくなったほど。
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他に、卵殻手(らんかくで)と呼ばれる、非常に薄くて軽い磁器の逸品が並んでいます。こちらは、この展示会のチラシにも一番上に掲載された、珈琲茶碗。
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恐る恐る手に取ってみると、まるで重さを感じません。見た目から想像する重さが手に全く感じられないので、とても不思議な感じです。技術的には非常に難しい製法のようですが、江戸時代にはここ三川内と九谷で一旦完成された技法らしく、当時は輸出用に盛んに製造されたのだそうです。
特に素晴らしいと思ったのはこのお茶碗。実際に過去、お殿様に献上されたことのある伝統的な図柄だそうです。
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藍色の染付も渋くていいですが、こうした色が入ったものも艶やかで華やか。当時(江戸時代以降)西欧の人たちが感じた「ジャポニズム」は恐らくこういうところにあったのだろうと、改めて思いました。
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展示は今月の26日(水)まで。お近くの方は是非。
女性・若手職人展
全国伝統的工芸品センター(東京・池袋)
2010年5月14日~26日
ランカクデ数点手にしたことが
ありました。
コウダイに大明謹製?と書かれていたように
記憶しています。
勿論、コピーだと思います。
有田周辺で作られたものと推測していました。
絵柄は5本爪の龍でした。
九谷といえばマー伊万里の流れで当たらず
とも遠からずと言うことにしておきます。
ともかくすごい技術ですネ。
文泉
聞きかじりですが、江戸時代後期に卵殼手の製造技術が確立されたのは、
他ならぬこの三川内だそうです。
今でも海外のアンティークの世界では HIRADO で通るのだとか。
(漆器のJAPANと同じですね。)
薄さは1ミリ以外。ここには書きませんが、
作り方を伺っただけでも、本当にすごい技術です。
激しく欲しいですが、うちは家族揃ってそそっかしいので、
間違いなくすぐに割ってしまうでしょうね
そうなんですか?
隠れキリスタンに興味を持ち、
平戸を訪れたことがありました。
で、拝見した器は主として鍋島でした。
ランカクデの日本の元祖が平戸とは
世の中、知らないことだらけ
猿同様、文泉も反省
文泉
知らないことばかりです。
今回はご本人(=家内の友人)に直接会って、
以前からお聞きしたいと思っていたことを
色々質問出来たので、とても面白かったです。
卵殻手の詳細はこちらを。
(画面一番下の「次へ」で先のページに飛びます。)
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/gakuei/egg3.htm