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ブレット・ハリデイの Dividend on Death(1939年)読了(邦題『死の配当』)。
私立探偵マイケル・シェーンの元をブライトン家の令嬢フィリスが訪れ、自分が母親を殺してしまうかも知れないので見張って欲しいと頼む。彼女が正気なのか病気なのかもよく分からないうちに、入れ替わりに今度はブライトン家の主治医が現われる。その夜シェーンが約束の時間に邸を訪れると、その母親は部屋で死んでいた。
自分の部屋にいたフィリスの枕元には血塗られたナイフ。パジャマには血がついているのだが、どう見てもフィリスは普通の状態ではない。何か裏があると睨んだシェーン。果たして事件の真相は・・・
赤毛のタフガイ、マイケル・シェーンが登場するシリーズの第1作。証拠品を勝手に拝借したり、ペテンやハッタリもお構いなし。ただ、最初はバラバラに見えた断片がやがてきちんと収斂していく様は痛快で、このスピード感と安定感が続編が、何十作も続いた理由だろう。もう1作続きます。
Brett Halliday,
Dividend on Death
(Kindle)
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