先日、実家に行ったら、中高生時代のカセット・テープを発掘し、タイム・カプセルを取り出した気分になりました。
中学・高校時代は、よく「エア・チェック」をしていた私。
「エア・チェック」とは、FMラジオで流れる音楽をカセット・テープに録音して楽しむという行為。たぶん、アラ還(60才前後)以上の人なら覚えているであろう用語だと思います。
当時は、YouTubeもなければ、ツタヤもありませんでした(レンタル・レコードサービスが始まったのは立教大の学生が始めた黎紅堂だと思うのですが、それは80年代初めだったと思います。)
当時、レコードはLP1枚2500円です。
お金持ちのボンボンでなければ、小遣いやバイトで購入するのは結構厳しい。
となると、私のような金なし中高生がレコードの購入をせずに多数の海外のロックを聴くには、FMから知識を得るしかありませんでした。
AMラジオでも知識を得られますが、AMだとメガヒットしたもの中心なので、大ヒットしていない洋楽はチェックできません(たとえば、ストーンズやビートルズ、パープルなどはAMで流れますが、ハンブル・パイとかトッド・ラングレンとかはAMでは流れません。)。
FENという米軍向けのラジオ放送もあったのですが、これもヒット・チャート系の洋楽が多く、マニアックなものは流れませんでした。
エア・チェックのやり方としては、当時3誌あったFM専門誌「週刊FM」「FM ファン」「FMレコパル」の中から1冊を購入し、番組をチェック。確か番組表にオンエアされるバンドや曲名も書いてあったりして、それをもとに、準備して、FM放送を録音してました。
けっこう、涙ぐましい努力でした。
でも青春時代の思い出です。
そんな思いでが詰まったカセット・テープから3曲ほど紹介。
まずはフォガット。このバンドはイギリス出身なのに、アメリカン・バンド化した珍しいバンドですね。同じブギ・バンドでも、徹底的にイギリスにこだわったステイタス・クオーと対照的です。
Drive Me Home (2016 Remaster)
次にトッド・ラングレン。
この人は、グランド・ファンクのプロデューサーとして日本のロック・ファンに強烈な印象を残した人ですが、自らもアルバムを量産した人として有名です。ちょっと変わったポップ・センスをしていて、私が中高生時代は「ツウ」が聴くアーティストって感じです。
この曲はサビの部分が好きです。
Todd Rundgren - Black And White (Lyrics Below) (HQ)
最後にジェフ・ベックの名曲です。
私はこの曲をエア・チェックした後、この曲が収録されたレコードをすぐ買った記憶があります。
すごく繊細で、センスの塊のようなギタープレイは耳に焼き付きました。
ヴァン・ヘイレンのようなテクニカルなプレイではないのですが、このプレイには感動しまくりでした。まさに不世出のギタリストであることを証明するような曲だと思うのです。
Jeff Beck Group - Highways
FMラジオでは、アルバム全体をかけることもありますが、1曲だけ紹介することが多く、そのアーティストの全体像を把握することに限界はありました。
でも、今度はどんなバンドに夢中になろうかな?とワクワクしたものです。
まあ、ジジイの昔の思い出の独り言みたいなこの特集、不定期で、続けます。
確かに中高生だと、第2期のフュージョンっぽい雰囲気は抵抗があったかもしれませんね。
BB&Aこそベスト・バンドとする人もいましたしね。
私は、どの時期も平均的に好きでした。
第2期ジェフ・ベック・グループ時代のコージーのドラムは軽いんですよね^^
自分もエアチェックは良くしておりました。
FMでアルバムほぼ1枚流す「マイサウンドグラフティー」という番組やNHKの年末に流すライブが主でした。
フォガットというとこのジャケを思い浮かべる人が多いのではないかと思います。アルバム内容は、まさに唯我独尊の乾いた熱いロックですね。
スライド・ギターが良くがなかなかイイのですね。ステイタス・クォーにも通ずる執拗なブギウギ・サウンドは豪快で大変心地良いです。
トッドの「誓いの明日」前半のカヴァーが趣味丸出し(笑)でした。
ジェフベックはもハードとファンクの融合が良かったですね。
おお、エアチェックをしてましたか?
NHKFMでは、よくアルバム1枚を全部流すということをやっていた時代があります。のどかな時代でしたよね。
エア・チェックをしていると、いろんなロックを楽しめましたね。YouTubeでもできますが、当時は一曲を知るありがたみが全然違いました。