中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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アンナプルナ・ダウラギリ展望紀行(19)ヒレからポカラへ

2008年02月25日 09時54分56秒 | ネパール:アンナプルナ展望
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          アンナプルナ・ダウラギリ展望紀行(19)
              ヒレからポカラ空港へ
              2001年3月30日(金)
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<ヒレを出発>

■早朝のロバ隊

 早朝5時05分頃,テントの外で「ポン,ポン,ガラ,ガラ・・・」という賑やかな物音で目が覚める。ロバの隊商が通過する音である。
 5時10分,小用がしたくなり,テントの外へ出る。まだ,夜は明けきっていないが,今日は快晴のようである。トイレテントは先客が居て,なかなか空かない。「まずいな」とは思ったが,テント場の下にあるネギ畑の隅で,小用を済ませてしまう。
 もう何日も風呂に入っていないので,体中がベタベタしていて,悪臭を発しているような気がしてならない。まあ,お互い様だが・・・でも,今夜はカトマンズのホテルで風呂に入れることになっている。もう少しの辛抱だなと自分を言に聞かせる。
 そうこうしている内に,辺りが薄明るくなるが,今朝も随分と寒い。

                 <ヒレのテント場からの眺望>

■朝食
 6時57分,「ガン,ガン,ガン,・・・」とフライパンを叩く音が響き渡る。
 朝食は,お粥とパンケーキ,それに卵焼きである。朝から結構食欲があるので,お粥2杯,パンケーキ4枚も食べてしまう。
 7時22分に朝食を終える。
 7時40分頃,真っ青な上空を双発のプロペラ機が通過する。ガイドの説明によると,ポカラからジョムソンに向かう定期便だという。

                     <ヒレの朝食>

■歩き出し
 7時51分,私達は,ヒレからナヤプールに向けて歩き出す。ナヤプールからポカラまでは専用バスで移動する予定である。
 現地のガイド,ニマさんがトップになる。ニマさんは歩きながら奇妙な歌を歌い出す。
 “ニワトリピヨピヨ
    石屋トントン
      雄鳥コケコッコー”
というような意味の歌らしい。
 7時58分,ホテル街を通過する。集落の名前は分からない。下り坂の日陰道になる。少々寒い。暫く進むと,登り坂になるが,再び下り坂になる。8時08分頃,崖沿いの道になる。手すりが付いている立派な道である。暫く進むと水田が見え始める。
 8時16分,またホテル街を通過する。民家の庭先から,ニワトリが道に飛びだしてくる。道端で犬が寝ている。やがて,左手に滝が見えてくる。石の階段が続く。
 8時30分頃,川沿いのレストラン街を通過する。2人の外国人に追い抜かれる。追い抜きざまに,私達に,
 “Hallow!”
と挨拶する。彼らの発音を聞いて,“l”の発音が綺麗だなと感心する。
 数人の子供達とすれ違う。これから学校へ行くらしい。とても可愛い。

ラムカイで休憩
 川沿いの集落を幾つか通過する。レストランも何軒かある。小さな石橋を渡って,また集落を通過する。2人の男性が,川の中で魚を採っている。
 8時54分,ラムガイという集落のマウンテンロッジで休憩を取る。

                 <ラムカイのマウンテンロッジ>

<ビレタンティの広場>

■広場で昼食

 9時05分にラムカイを出発する。
 広い河原に沿って,散策しながら先へ進む。9時26分に広い河原を横断して対岸に渡る。
 9時36分,数軒のロッジが建ち並ぶ集落を通過する。マタハンティという所らしい。 9時40分,吊り橋の下を通過する。そして左岸の河原沿いに下り続ける。途中に3段の滝が見える。素晴らしい光景である。滝から少し下ると,河原に人影がある。どうやら家を建てているようである。
 10時09分,ビレタンティ手前の集落を通過する。そして,10時15分,チェックポストを通過する。このチェックポストまでは国立公園の中だったようである。
 10時19分,橋を渡る。ここからマチャプチャリが聳えているのが良く見える。強い風が向かって左から右へ吹いているらしくて尾,右側の稜線には白い雲が沸き立つように掛かっている。

                <マチャプチャリが見える>

 10時20分,ビレタンティの中心にある広場に到着する。何時の間にか,気温が上がって,やや蒸し暑くなっている。広場の側にある四阿風の小屋に入って休憩を取る。小屋の窓には珍しくガラス入りの窓が付いている。昼食には,少々,時間が早いが,ここで昼食となる。
 昼食は,ラーメン,パン,豆の和え物,キュウリもみ,ソーセージ,バナナである。

                     <ピレタンティの昼食>

■広場寸景
 11時40分頃,私達は小屋に集められる。ここで,HAリーダーが,空港税165Rbと現地スタッフへのチップ400Rb,計565Rbを私達から徴収する。序でに,東屋の中で雑談をしていると,東屋の外から,現地の人が私達に盛んに手招きをする。彼らは,荷物置き場を利用して,即席の土産屋を開いている。どうやら,わざわざ私達を追いかけてきて,店を開いたようである。何人かの仲間が熱心に土産物を見ている。
 私は,休憩時間を利用して,広場の中を散策してみる。広場の先には小さな川が流れている。なかなか美しい風景である。
 広場の片隅では,歯切れのようなボロボロの布をまとった男性が座っている。痩せこけて骨と皮だけのような老人である。片手で小さな鈴を「チン,チン,・・」と鳴らしながら,何か念仏のようなものを唱えている。

                    <ビレタンティの広場>

<ヤナプールからポカラ空港へ>

■ヤナプールへ

 11時58分に,ピレタンティの広場を出発する。なだらかな下り坂が続く。12時11分,粗末な家が建ち並ぶ集落を通過する。この辺りから,また,緩やかな登り坂になる。進行方向右手は,木曽谷を彷彿させるような風景が続く。
 12時18分,また集落を通過する。私達は何時の間にか高いところを通っている。川の音が次第に小さくなっている。 12時23分,道の両側にビッシリと小さな家が軒を連ねているところに到着する。両側に集落が連なる道は,少し下り坂になる。ロバの隊商と頻繁にすれ違う。12時27分,揺れる橋を渡る。集落は一段と賑やかになる。路傍の広場には沢山のロバが集まっている。ここは例えるならばトラックの駐車場に当たるところだろう。
 12時32分,私達はヤナプールの中心街(標高1,070m)に到着する。未舗装の広い幅の道を歩く。大きなトラックが何台も駐車している。どうやら,ここは物流の拠点のようである。沢山のトラックの中に,紛れるように私達が乗るバスが待っている。

          <上>ヤナプール中心街:道路の両側に軒を並べている
          <下>私達が乗る貸切バス:コテコテの装飾が施されている

■専用バスでポカラへ
 12時40分,私達はようやくバスに到着する。直ぐに乗車する。私達が乗車したバスは一風変わった雰囲気を持っている。何となくコテコテした内装である。どこを見ても,一つひとつ手作りのようである。壁には時計が掛かっているが止まっている。私はたまたま空いている一番前の席に座る。
 12時45分,私達のバスはヤナプールを発車する。動き出した途端に,バスは大揺れに揺れる。車体の至る所から,ガタ,ガタ,ギシ,ギシと大変な騒音が聞こえてくる。
 山沿いのクネクネ道を,ギコギコと音を立てながらバスは進む。そそり立つような川沿いの道を,かなりな速度で下り続ける。時々,「ペ~,ペ~,・・」と潰れたような音の警笛を鳴らす。ギーというブレーキ音が響く。
 ペ~,ぺ~,ギィー,ギィーと賑やかに,小1時間ほど下り続けると,やがて立派な家が見え隠れする場所を通過する。13時40分頃,道路の道幅が少し広くなる。そしてかなり大きな集落に入る。大きなバス停の前を通過する。小綺麗な服装をした女子学生や制服を着た男子学生の姿が見える。エンジ色のスカートと,白いブラウスの女子学生は,とても綺麗に見える。そうかと思うと,牛が街の中をブラブラと歩いている。
 13時50分,湖水の側に出る。レークサイドバザールを通過する。湖水に沿って大きなホテルが建ち並んでいる。登山用品店が見える。走っている自動車の数が増え始める。 そして,14時06分に,私達は,無事,ポカラ空港に到着した。
                                 (つづく)


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