<トレイズピーク(標高4347m)からの眺望>
ロッキー山脈紀行(5):旅を終えて(2):やっと資料整理が終わった
(アルパインツアー)
2010年8月19日(木)~28日(土)
帰国2日目:2010年8月30日(月)
■時差ボケと酷暑
一昨日,帰国するまで,私はアメリカのロッキー山脈の高地にいた.富士山山頂とほぼ同じ標高で,涼しいというよりは,むしろ寒いところだった.それが,いきなり猛暑が連続する日本に帰国した.暑さと時差ボケで,昨日は散々だった.
一昨日の朝は,時差ボケで,真夜中に目が覚めてしまった.眠れないまま朝を迎えて,そのまま起床.午前中は荷物の整理などで,瞬く間に時間が過ぎる.そして,昼食.
昼食後,一寸横になった途端に,夕食まで熟眠してしまった.夕食後も何もする気にならず,そのまままた寝てしまう.そして今朝である.やっぱり今朝も,午前1時頃,目が覚めてしまう・・・で,結局そのまま起床.
■渡航中の資料を整理する
「このままではイカン・・・!」
私は,早速,渡米中の写真の整理と,毎日のラップタイムの整理を一気に進める.午前2時頃から12時まで,7時頃の朝食の時間を除いて,正味8時間ほど,パソコンの前で纏め作業に集中する.その結果,どうやら,資料整理は終了した.これで,明日から,このブログへアメリカ滞在記録を投稿できそうである.
それにしても,今日,私が集中していた仕事は,果たしてどれだけの価値があるんだろう?
ついつい昔のサラリーマン時代の癖が出て,今日の作業が,どの程度の値段で売れたら採算が取れるだろうか,計算してみたくなる.
まあ大雑把にいえば,今,私がやっている仕事は,広義のソフトウエア制作ということになるだろう.そうなると私は1000万円/年程度の売上げがなければ商売にならないだろう.ということは,直間作業比率(直接作業と間接作業の比率)を仮に50パーセントとすると,10万円/日程度の売上げが必要だろう.
そう考えると,今日私がやってきた作業の成果物が,10万円の市場価値がないと,私はやっていけないことになる.私は,プリントアウトした資料を眺めながら,
「こりゃあ~・・とても10万円では売れないな~ぁ・・・」
とガッカリする.サンデー毎日氏である今の自分だから,こんな下らないことに執心していられるが,もし私が現役サラリーマンだったら,こんな仕事をしていたら,たちまち首になるなと苦笑いする.
ま,それはともかく,やっと源資料の整理が終わったので,明日から,いよいよ,ロッキー山脈紀行の連載が可能である.
■尾籠で恐縮
頃合いを見てトイレに向かう.“大”の方である.尾籠な話で恐縮だが,アメリカ滞在中の“大”の色は,毎度のことながら,明るい黄色みを帯びた色になる.ところが帰国して雑穀が主体の食事になると,茶色に変わる.今日は,まるで季節の変わり目の雷鳥の羽根のように,黄色と茶色が斑に混じっている.正にウンの色から,帰国したなあという実感が沸いてくる.
そういえば,ロッキー山脈の某所を散策中に,登山道の脇で熊のウンを見つけた.珍しいので写真を撮ったが,見事な黒に近い焦げ茶色をしていた.
「あいつ・・何でも食べる雑食野郎だったのかな・・」
とつまらぬことを思い出す.
*******************
熊のナニは,不評なので削除しました.
*******************
<ガニソン国立公園ブラックキャニョン登山道で見つけた熊の“大”:尾籠で恐縮>
■暑い最中の散策
午後になる.例によって,時差ボケが鎌首を擡げてくる.たちまちの内に,居ても立っても居られないほどの睡魔が襲ってくる.また,15分の昼寝のつもりで横になると夜まで眠ってしまう可能性がある.私は,怠惰な自分を鼓舞するようにして,近場の散歩に出掛ける.
気温が難度(何度のこと.この転換ミス,面白いのでこのままにしておく)あるか分からないが,とにかく蒸し暑い.多分,今日も35℃位あるんだろう.
外へ出ても,特段,何処へ行きたいということもない.まあ,とりあえずは近場の鎌倉中央公園に出向いてみようか.余りに暑いためか,まだ夏休みだというのに,公園には殆ど人気がない.何時ものように,公園を抜けて台の跨線橋を渡って,ついブラブラと大船まで出てしまう.
途中,仲通り商店街を通り抜ける.丁度,昼下がりの時間に買い物をされる方々が多いようである.商店街をひやかしながら通り抜けて,大船駅近くで冷房の利いている西友デパートに入り込む.特に買い物をするわけではないが・・・
家電と洋品の売り場を中心に,時間を掛けて一回りする.
<鎌倉中央公園で大きな鳥を見掛けた>
■美味しいコーヒー
ここで,突然.歩き回るのが嫌になる.そこで,大船駅前のファーストキチンに入って,200円也のホットコーヒーを賞味する.
笑顔で愛想の良い若い店員が,小気味よいほど実にハキハキ,テキパキと仕事をしている.
「・・日本は素晴らしい・・」
ここ10日ばかり,粉っぽくて,大味で,薄淀んだ色のアメリカンコーヒーばかり飲んでいた.アメリカンコーヒーも勿論美味しいが,ファーストキチンのコーヒーは,鋭利な色で,サッパリとした口味,とにかく美味しい.
「たった200円なのに,ここのコーヒーはメチャイケルゾ・・」
私は無性に嬉しくなる.
折から昼下がり,高校生ぐらいの女子学生が,おばちゃん連の間に屯している.彼女らの活発で屈託のないオシャベリが耳に入ってくる.正式な名前は忘れたが,若い女性のオシャベリをテーマにしたワルツを思い出す.私のすぐ後ろの席で囀っている彼女たちの声から“若素”を貰ったような気分になる.
■何時もながらの三毛ネコ
夕方,往路を辿って,自宅へ戻る.
隣家の軒下では,例の三毛ネコが香箱を作って,夕涼みをしている.アメリカへ出発する前と同じ光景が相変わらず続いている.私は心の中で,三毛に,
「無事,帰国したぞ・・」
と挨拶する.
何となくテレビをオンにする.水戸黄門の番組が始まっている.ズルズルと引きずられて,全部見てしまう.
でも,まあ,午後の散歩のお陰で,何となく逆時差が少しばかり解消したような気がする.
「明日から,このブログで,ロッキー山脈紀行の連載を始めよう.楽しみだなあ・・」
この年になって,若手の参加者に伍して,何とか4000メートル級の山に登れたんだから,私はつくづく幸せ者だなと自分でも思う.
■集計結果の一部
蛇足ながら,集計結果の一部を掲載しよう.
登頂した4000メートル級4座の中で,パイクスピークはコグ鉄道に乗って登ったので,統計から除外.足で登ったエルバート山,グレイズピーク,およびトレイズピークの3座だけを集計すると,実績は以下の通りである.
4000メートルを越える高所登山としては,まあまあの記録ではないかと思う.
[3座合計]
*水平歩行距離 28.0km
*累積登攀高度 2360m
*累積下降高度 2366m
*累積登攀時間 14.3時間
平均登攀速度 165m/h
*累積下降時間 6.1時間
平均下降速度 386m/h
※所要時間:休憩時間を含む.
(つづく)
「ロッキー山脈紀行」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2144892976665f909be7c884696d11f3
「ロッキー山脈紀行」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/1290b08598cb20db05784f06644b9a81
ロッキー山脈紀行(5):旅を終えて(2):やっと資料整理が終わった
(アルパインツアー)
2010年8月19日(木)~28日(土)
帰国2日目:2010年8月30日(月)
■時差ボケと酷暑
一昨日,帰国するまで,私はアメリカのロッキー山脈の高地にいた.富士山山頂とほぼ同じ標高で,涼しいというよりは,むしろ寒いところだった.それが,いきなり猛暑が連続する日本に帰国した.暑さと時差ボケで,昨日は散々だった.
一昨日の朝は,時差ボケで,真夜中に目が覚めてしまった.眠れないまま朝を迎えて,そのまま起床.午前中は荷物の整理などで,瞬く間に時間が過ぎる.そして,昼食.
昼食後,一寸横になった途端に,夕食まで熟眠してしまった.夕食後も何もする気にならず,そのまままた寝てしまう.そして今朝である.やっぱり今朝も,午前1時頃,目が覚めてしまう・・・で,結局そのまま起床.
■渡航中の資料を整理する
「このままではイカン・・・!」
私は,早速,渡米中の写真の整理と,毎日のラップタイムの整理を一気に進める.午前2時頃から12時まで,7時頃の朝食の時間を除いて,正味8時間ほど,パソコンの前で纏め作業に集中する.その結果,どうやら,資料整理は終了した.これで,明日から,このブログへアメリカ滞在記録を投稿できそうである.
それにしても,今日,私が集中していた仕事は,果たしてどれだけの価値があるんだろう?
ついつい昔のサラリーマン時代の癖が出て,今日の作業が,どの程度の値段で売れたら採算が取れるだろうか,計算してみたくなる.
まあ大雑把にいえば,今,私がやっている仕事は,広義のソフトウエア制作ということになるだろう.そうなると私は1000万円/年程度の売上げがなければ商売にならないだろう.ということは,直間作業比率(直接作業と間接作業の比率)を仮に50パーセントとすると,10万円/日程度の売上げが必要だろう.
そう考えると,今日私がやってきた作業の成果物が,10万円の市場価値がないと,私はやっていけないことになる.私は,プリントアウトした資料を眺めながら,
「こりゃあ~・・とても10万円では売れないな~ぁ・・・」
とガッカリする.サンデー毎日氏である今の自分だから,こんな下らないことに執心していられるが,もし私が現役サラリーマンだったら,こんな仕事をしていたら,たちまち首になるなと苦笑いする.
ま,それはともかく,やっと源資料の整理が終わったので,明日から,いよいよ,ロッキー山脈紀行の連載が可能である.
■尾籠で恐縮
頃合いを見てトイレに向かう.“大”の方である.尾籠な話で恐縮だが,アメリカ滞在中の“大”の色は,毎度のことながら,明るい黄色みを帯びた色になる.ところが帰国して雑穀が主体の食事になると,茶色に変わる.今日は,まるで季節の変わり目の雷鳥の羽根のように,黄色と茶色が斑に混じっている.正にウンの色から,帰国したなあという実感が沸いてくる.
そういえば,ロッキー山脈の某所を散策中に,登山道の脇で熊のウンを見つけた.珍しいので写真を撮ったが,見事な黒に近い焦げ茶色をしていた.
「あいつ・・何でも食べる雑食野郎だったのかな・・」
とつまらぬことを思い出す.
*******************
熊のナニは,不評なので削除しました.
*******************
<ガニソン国立公園ブラックキャニョン登山道で見つけた熊の“大”:尾籠で恐縮>
■暑い最中の散策
午後になる.例によって,時差ボケが鎌首を擡げてくる.たちまちの内に,居ても立っても居られないほどの睡魔が襲ってくる.また,15分の昼寝のつもりで横になると夜まで眠ってしまう可能性がある.私は,怠惰な自分を鼓舞するようにして,近場の散歩に出掛ける.
気温が難度(何度のこと.この転換ミス,面白いのでこのままにしておく)あるか分からないが,とにかく蒸し暑い.多分,今日も35℃位あるんだろう.
外へ出ても,特段,何処へ行きたいということもない.まあ,とりあえずは近場の鎌倉中央公園に出向いてみようか.余りに暑いためか,まだ夏休みだというのに,公園には殆ど人気がない.何時ものように,公園を抜けて台の跨線橋を渡って,ついブラブラと大船まで出てしまう.
途中,仲通り商店街を通り抜ける.丁度,昼下がりの時間に買い物をされる方々が多いようである.商店街をひやかしながら通り抜けて,大船駅近くで冷房の利いている西友デパートに入り込む.特に買い物をするわけではないが・・・
家電と洋品の売り場を中心に,時間を掛けて一回りする.
<鎌倉中央公園で大きな鳥を見掛けた>
■美味しいコーヒー
ここで,突然.歩き回るのが嫌になる.そこで,大船駅前のファーストキチンに入って,200円也のホットコーヒーを賞味する.
笑顔で愛想の良い若い店員が,小気味よいほど実にハキハキ,テキパキと仕事をしている.
「・・日本は素晴らしい・・」
ここ10日ばかり,粉っぽくて,大味で,薄淀んだ色のアメリカンコーヒーばかり飲んでいた.アメリカンコーヒーも勿論美味しいが,ファーストキチンのコーヒーは,鋭利な色で,サッパリとした口味,とにかく美味しい.
「たった200円なのに,ここのコーヒーはメチャイケルゾ・・」
私は無性に嬉しくなる.
折から昼下がり,高校生ぐらいの女子学生が,おばちゃん連の間に屯している.彼女らの活発で屈託のないオシャベリが耳に入ってくる.正式な名前は忘れたが,若い女性のオシャベリをテーマにしたワルツを思い出す.私のすぐ後ろの席で囀っている彼女たちの声から“若素”を貰ったような気分になる.
■何時もながらの三毛ネコ
夕方,往路を辿って,自宅へ戻る.
隣家の軒下では,例の三毛ネコが香箱を作って,夕涼みをしている.アメリカへ出発する前と同じ光景が相変わらず続いている.私は心の中で,三毛に,
「無事,帰国したぞ・・」
と挨拶する.
何となくテレビをオンにする.水戸黄門の番組が始まっている.ズルズルと引きずられて,全部見てしまう.
でも,まあ,午後の散歩のお陰で,何となく逆時差が少しばかり解消したような気がする.
「明日から,このブログで,ロッキー山脈紀行の連載を始めよう.楽しみだなあ・・」
この年になって,若手の参加者に伍して,何とか4000メートル級の山に登れたんだから,私はつくづく幸せ者だなと自分でも思う.
■集計結果の一部
蛇足ながら,集計結果の一部を掲載しよう.
登頂した4000メートル級4座の中で,パイクスピークはコグ鉄道に乗って登ったので,統計から除外.足で登ったエルバート山,グレイズピーク,およびトレイズピークの3座だけを集計すると,実績は以下の通りである.
4000メートルを越える高所登山としては,まあまあの記録ではないかと思う.
[3座合計]
*水平歩行距離 28.0km
*累積登攀高度 2360m
*累積下降高度 2366m
*累積登攀時間 14.3時間
平均登攀速度 165m/h
*累積下降時間 6.1時間
平均下降速度 386m/h
※所要時間:休憩時間を含む.
(つづく)
「ロッキー山脈紀行」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/2144892976665f909be7c884696d11f3
「ロッキー山脈紀行」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/1290b08598cb20db05784f06644b9a81