中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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大混雑にビックリの世田谷ボロ市;松陰神社・豪徳寺周遊

2016年01月16日 03時39分05秒 | 関東・伊豆箱根・上信越

                              <大混雑の世田谷ボロ市>

    大混雑にビックリの世田谷ボロ市;松陰神社・豪徳寺周遊
            (五十三次洛遊会)
         2015年1月15日(金) 晴

<ルート地図>


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<新基軸の臨時例会>

■例会直後のに臨時例会
 実は,すでに当ブログに記事を投稿したように,1月12日に定例会として鎌倉七福神めぐりを実施したばかりだが,今回は臨時例会として世田谷ボロ市を見物しようという計画が提案された.ただボロ市の開催日の関係から,今日,15日開催と決まった.
 たまには鎌倉から離れて新基軸の例会があったら面白いなと私も大賛成である.それになによりも嬉しいのは,鎌倉散策の場合は何時も私がなけなしの脳味噌を使って,コースを決めたり,進捗をコントロールしているので,正直なところ,心の底から楽しむのは無理である.でも,今回の臨時例会はリーダーのONさんが全てを取り仕切ってくれるので,私は一介の参加者としてONさんの後ろにくっついていればいい.これなら心底から楽しむことができるので,私も大歓迎である.
 ただ私の唯一の迷いは,人混みが苦手なことである.私はこの臨時例会に参加しようか,それとも見送ろうか散々に迷ったが,申込締切日ぎりぎりに「参加します」と幹事役のABさんにメールする.
 ”これで参加は決まったぞ.もう後戻りはできないぞ…!”

■小田急線経由で豪徳寺へ
 さて当日.小田急線豪徳寺駅改札口,10時00分集合である.
 ”…豪徳寺駅? 一体何処にあるの? どうやって行くの?”
 田舎者の私は,迷いに迷う.
 PCを使って経路を探す.大船からは東海道本線品川乗換か湘南新宿ラインの電車に乗って新宿まで行って,新宿から各駅停車の電車に乗って豪徳寺に行くのが,もっとも穏当なルートのようである.でも,乗換回数がちょっと多くなるが,藤沢から小田急の急行電車で然るべき駅まで行って,普通電車に乗り換える方が,ウン百円も安いし,所要時間にも大差がないことが分かる.
 ”そりゃあ~…安い方が良いに決まっているよ…”
と私の心の奥底に巣喰っているもう一人の私が即断即決する.私も,もう一人の私の決断に素直にしたがって,藤沢経由で,集合時間の30分前に,豪徳寺駅に到着する.
 
<まずは松陰神社>

■世田谷線で松陰神社前駅まで移動
 定刻5分前に参加予定者全員が集まる.参加者約10人.
 豪徳寺駅前広場で,リーダーのONさんから,改めて新年の挨拶と,本日のコース案の説明がある.
 説明終了後,直ぐ近くにある世田谷線山下駅に移動.山下駅から松陰神社前駅まで電車で移動する.ボロ市が開催中のためか,世田谷線の電車はかなり混雑している.
 10時02分,山下駅発.10時10分,松陰神社前に到着する.
 私たちは,ボロ市見学前に,松陰神社を参拝する予定である.
 
<豪徳寺駅前集合;リーダーからの挨拶>               <松陰神社前駅に到着>

■繁華街を抜けて松陰神社へ
 昭和の雰囲気が色濃く残る商店街を北へ進む.結構沢山の人達が歩いている.
 10時15分,松陰神社に到着する. 
 松陰神社を訪れるのは初めての経験である.私は,もっと小さな神社かと思っていたが,広大な敷地のある立派な神社なのでビックリする.
 青銅色の立派な鳥居を潜る.鳥居の形式は明神鳥居だろうか.
 平素,鎌倉の神社ばかり見ている私には,神社といえば後ろに山があるのが普通のように何となく思っていたが,ここは東京の住宅地のど真ん中.当然後ろには山などない.だからちょっと物足りないような感じがすると同時に青空がヤケに広い感じを受ける.
 参拝後,綺麗に整備清掃された境内を散策する.

<松陰神社の鳥居>

■松下村塾
 まずは拝殿を詣でる.
 次いで向かって右手にある松下村塾を拝観する.こんな質素で小規模な場所で,近代日本の礎を築いた人達が育ったのは実に驚きである.
 傍らの案内板の説明文によると,この建物は萩の松陰神社にある松下村塾を模したものとのこと.
 ”立派な建物,冷暖房の効いた校舎,沢山の書籍…今の大学は随分と恵まれた環境を持っているのに…”
 人生の一時期を大学に籍を置いた人間の一人として,私はろくな始動もできなかったことに,何となく気恥ずかしい思いに駆られる.
 
<拝殿>                                     <松下村塾>

■吉田松陰と烈士の墓所
 松下村塾の見学を終えた私たちは,引き続き拝殿左手にある吉田松陰および烈士の墓所を参拝する.墓所入口に立っている鳥居を潜る吉田松陰と烈士の墓がある.
 烈士の墓や境内の燈籠を見物してから,参道に安置された吉田松陰の坐像を拝見する.吉田松陰の凛とした姿に感動を覚える.
 
<烈士の墓>                                         <吉田松陰胸像>

<松陰神社からボロ市会場へ>

■国士舘大学と世田谷区役所
 参拝を終えて,10時41分,松陰神社を出発する.
 先導はリーダーのONさん.私は先導役の後ろをただついて歩くだけの気楽さを味わう.
 松陰神社前から,西へ向かう.松陰神社の隣には,国士舘大学の壮大なキャンパスがある.昔々,私が学生時代の印象では,国士舘大学というと,何となく怖い学校だなという印象を持っていたが,初めて国士舘大学の前を歩いて,随分と立派な大学だなという印象に変わる.
 やがて,道路を挟んで反対側に世田谷区役所の建物が見え出す.
 
<国士舘大学>                               <世田谷区役所>

■勝国寺
 暫くの間,閑静な道を西へ進む.
 10時40分,国士舘大学のキャンパスに隣接する勝国寺の前を通過する.赤い山門の寺である.真言宗らしい.この寺の由来などは調べていないが,多分それほど古い寺ではないだろうと思いながら通過する.
 勝国寺を過ぎてすぐのところにある三差路を左折して南へ向かう.

 
<国士舘大学前の道を西へ歩く>                   <勝国寺の本堂>

■いよいよボロ市;自由行動
 10時58分,世田谷線世田谷駅前の空地で,もう一度集合.ここでリーダのONさんから,
 「…ここから先は大混雑で,多分,一子に歩くことが困難かも知れませんので,集合場所や昼食のことをここで打ち合わせしたいと思います…」
ということで,大きな紙に書いた地図を取り出して,今後の予定や集合場所の説明を受ける.
 これから先,代官屋敷まで一緒に行き,そこで自由行動にするとの指示がある.
 11時02分,世田谷駅前の踏切を渡る.
 いよいよボロ市会場である.
 
<リーダからの説明>                             <世田谷駅>
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<世田谷ボロ市見学>

■世田谷ボロ市案内
 ボロ市会場に入る前に,リーダから事前に配付されたボロ市のパンフレットをもう一度見直す.
 このパンフレットにはボロ市の始まり,ボロ市の名の由来,国重要文化財代官屋敷,代官行列などが詳しく書いてある.ここでその内容を引用するのは冗長になるので省略する.


■ボロ市会場地図
 パンフレットに記載されている地図を頼りに,ボロ市会場に入る.
 自由行動とはいえ,暫くの間はリーダーの後ろを必死になって追いかける.下に示した赤い点線の通りに入った途端に,大変な混雑が始まる.


■ビッシリと並ぶお店
 それほど広くはない通りの両側にビッシリとお店が並ぶ.こんなに沢山の人出の中を歩くなど,殆ど経験がない私は,ただ,ただ,驚くだけ.人混みに圧倒されて,お店を見ることもできないし.その気にもなれない.ただ,リーダーの背中を見失わないようにくっついて歩くだけに終始する. 
 ”もし,こんなところでISのテロがあったらどうしよう…?”
 余計なことかも知れないが,テロのことが頭から離れなくなる.

<物凄い混雑>

■くす玉が割られる
 その内に,群衆の動きがピタッと動かなくなる.
 ”ありゃりゃ~…どうしたんだろう”
そう思っていると,11時19分,前方で何か歓声が上がったかと思ったら,道路の上に備え付けられたくす玉が割れた.
 どうやら,このくす玉がある辺りが,ボロ市本部のようである.
 くす玉が割られると,また群衆が少しずつ動き出す.

<くす玉が割られる>

■代官屋敷で一旦解散
 人波を掻き分けるようにして歩いて,11時22分,代官屋敷に到着する.
 ここで,リーダーから,13時00分まで自由行動にしますという指示がある.その間にどこかで昼食を摂ることになる.

<代官屋敷>

■少々高価な昼食
 自由行動になってからも,暫くの間は全員が一緒に行動する.
 ボロ市本部前で右折して北に向かって歩く.名物の餅が目当てだったが,長蛇の列.これでは2時間程度待たないと到底無理.即,餅は止める.
 天祖神社前から,再び南へ向かって,もとの通りに戻る.そこから,ボロ市の通りを西へ向かう.その内に,私たちの集団も次第にバラける.
 11時40分頃,世田谷通り2丁目付近に斜めに突き当たる.人混みがちょっとだけ緩和される.
 この時点で一緒にいる仲間は6人.
 「どこかで食事をしましょう…」
ということで,世田谷通りを西南に100メートルほど行ったところの信号を渡る.
 信号を渡ったところに洋食のレストランと中華ソバ屋の2軒が目に止まる.最初に中華ソバ屋に入るが一度に6人は無理とのことなので,洋食のレストランに入る.そこは,1200円也のランチしかないというので,やむなくこれを注文する.平素,昼食には500~600円しか掛けない私は,終始,”高いな,高いな”と思いながら食べる.
 ”これに,珈琲でも付いていれば,まあ,満足だが…”
 でも,味は上々であった.

<某レストランでの昼食>

■裏通りをぶらぶら
 12時23分,昼食を終える.
 同じ道を戻っても面白くないので,適当に裏通りを歩く.途中,如何にもボロ市らしいお店が何軒もあるのに興味がそそられる.
 何に使うのか良く分からない錆びたトタン板のかけらや,流木,木の枝,古い扇風機等々.
 ”これこそボロ市だな…”
と思いながら,見て回る.
 12時38分,実相院沿いの道を歩く.曹洞宗の寺のようである.この辺りの道は,私には良く分からないが,土地勘のある方の後ろに付いて歩く.
 
<ボロ市らしいお店><実相院>

■代官所を一回り
 12時50分,集合場所の代官所に戻る.
 まだ,10分余裕があるので,代官所の中を一回りする.ロープで囲まれた順路から外へ出られないので,一寸不満だが,致し方ないことだなと納得する.
 定刻前に全員が集合場所に揃う.気持ちが良いほどにパンクチュアルである.
 
<代官所の門>                             <白洲跡>

<世田谷城跡公園と豪徳寺>

■空中写真
 豪徳寺の掲示板に掲載されている空中写真を引用する.
 この写真を見ると,世田谷城跡公園や豪徳寺の位置関係が明瞭である.



■代官所前から世田谷城跡公園へ
 12時55分,代官所前から歩き出す.
 先ほど私たち6人が通ったボロ市通りを世田谷通りに向かって歩く.相変わらずの人混みに往生しながら…
 世田谷通りに出てから,世田谷通りを北東に向かい,13時09分,世田谷線上町駅を通過する.そのまま道なりに北に向けて歩き,13時14分,世田谷城趾公園に到着する.
 やっとボロ市の人混みから解放される.

 
上町駅>                                <世田谷公園>

■世田谷城跡公園
 ここは都指定旧跡である.入口の案内板の記事によると,14世紀後半吉良氏邸からはじまるとのこと.吉良氏は清和源氏・足利氏の支族で,鎌倉公方に仕えた.関東管領上杉氏に与力した.天正18年(1590年),豊臣氏の小田原攻めの頃,世田谷城も廃城になったという.
 鎌倉と縁があるとなると,私も,もう少し調べてみたいなと思い始める.
 どなたかが,「城跡」と「城趾」がどう違うのかと私に尋ねる.そんなこと私ごときに聞かれても分かるもんか…でも「跡」と「祉」の違いは確かに気になるな.

※現地案内板から引用

■世田谷城跡散策
 城跡の中に入る.
 急な登り階段を登ったかと思ったら,すぐに下る.どうやら掘の跡のような感じもするが,良く分からない.ただ,ただ,リーダの後をついていく.

<世田谷城跡公園>

■豪徳寺
 13時27分,豪徳寺に到着する.豪徳寺の由来などは冗長になるので省略する.
 豪徳寺を訪れるのは私にとって初めてのこと.予想していた以上に大きな寺である.これにはまたビックリ.
 もっぱらリーダの後に付いて,参拝見物をする.


<豪徳寺に到着>

■井伊家の墓
 境内の奥まったところにある井伊家歴代の墓を詣でる.広大な広さ.シカも隅々まで手入れが行き届いている.
 比較することは不遜かも知れないが,私は鎌倉光明寺の草むした内藤家歴代の墓を連想してしまう.
 墓地の一角にある井伊直弼墓を詣でる.
 井伊直弼といえば,鎌倉上行寺にある水戸藩士広木松之助墓を連想する.ここでも鎌倉との縁を見いだして,歴史の襞を実感する.

 
<井伊家歴代の墓>                                  <井伊直弼墓>

■豪徳寺本堂
 井伊家の墓を詣でてから豪徳寺本堂を参拝する.
 どうやら本堂は戦災で焼け落ちたのか,コンクリート製のように見える.とても大きくて立派な建物だが,何となく寂しい.
 …まあ,これも歴史の襞である.残念だが止むを得ない.
 豪徳寺の参拝を終えて,境内の一角で一休み.数名の方から,飴などの差し入れがある.
 
<豪徳寺本堂>                              <境内一角で休憩>

<豪徳寺駅で解散>

■豪徳寺から豪徳寺駅へ
 豪徳寺での休憩を終えて,13時55分,豪徳寺を出発する.
 豪徳寺から住宅地の中を北へ歩く.道路の両側には住宅が建ちならぶ.狭い道である.
 14時08分,無事,小田急電鉄豪徳寺前に到着する.
 リーダのONさんから閉会の挨拶があって解散.希望者だけでお茶をすることになる.ところが,駅構内の喫茶店など近場の喫茶店を探すが,数名の席が確保するところが中々ない.
 私は,明日(1月16日),丹沢塔ノ岳に登るつもりなので,あまりノタノタしていたくないので,途中でドロップアウトしてしまう.そして,1人で豪徳寺駅へ. 
 
<豪徳寺駅到着>                              <リーダーから閉会の挨拶>

■藤沢廻りで帰宅
 豪徳寺駅で,どの経路で大船まで戻るか迷うが,結局は藤沢廻りで戻ることにする.
 急行電車が停まらない豪徳寺には本厚木行の普通電車ばかり,豪徳寺14時18分発普通電車に乗車する.この辺りの小田急線は複々線になっている.新しい線路のためか,電車は揺れが少なくてとても乗り心地が良い.
 途中,向ヶ丘遊園で急行藤沢行に乗り換える.幸いなことに電車はそれほど混雑していない.もちろん,ゆっくりと座れる.跡は白河夜船.コックリコックリ居眠りをしている内に,15時15分,藤沢駅に到着する.藤沢駅での接続も良くて,15時18分発東海道線上り電車に乗車する.大船で路線バスを利用して,16時前には,無事,帰宅する.
 大変な人混みのお散歩は,妙な具合に憑かれたが,大変興味のある一日だった.

<ラップタイム>

10:10  世田谷線松陰神社前歩き出し
10:15  松陰神社(10:41まで)
10:58  世田谷駅前・ボロ市見学開始
11:22  代官屋敷(12:55まで自由行動・昼食)
12:55  代官屋敷発
13:14  世田谷城跡公園
13:27  豪徳寺(13:55まで参拝・見学)
14:08  小田急線豪徳寺着

[散策記録]

■水平歩行距離             5.8km  

■累積登攀高度                         23m

■累積下降高度                         24m

■所要時間(休憩時間込み)
 松陰神社前駅発          10:10
  豪徳寺駅着             14:08
 (所要時間)                   3時間58分(3.97h)
 水平歩行速度               5.8km/3.97h=1.46km/h
                                   (おわり)

「関東伊豆箱根の旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/afb8cdf2ca5a97ecc6af87eef7c9776c
「関東伊豆箱根の旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ccbcdc7eada781e2a83c4dd915f05da8



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