<オテルフィントの中庭>
ロッコ訪問記(24):第8日目(1):エルフードへ向けて出発
(アルパインツアー)
2009年6月7日(土)~18日(火)
第8日目:2009年6月14日(日)
<ワルサザードの朝>
■時間を持て余す朝
夜中に2度も○大に立つ.特にお腹の調子が悪いわけでもないのに柔らかい.その後,バックウインドの合唱が続く.トイレに立った序でに,昨夜,洗濯をして,バスルームに干しておいた洗濯物を触ってみる.この地方の空気は乾燥しているらしくて,もうすっかり乾いている.
私は,暗闇の中,手探りで,そっと自分のベッドに戻る.多分,4時頃だと思うが,起きあがるには,早すぎるので,ベッドの中でジッと目をつむる.
それでも,いつの間にか,ウトウトとする.
ふと,外から聞こえてくる小鳥の啼き声で目が覚める.6時05分である.同室のKさんもお目覚めのようである.
まだ,朝食の時間まで,30分ほどの時間がある.
ぼんやりしていても仕方がないので,私はホテルの建物に沿って,外を一周してみようと思う.2階の部屋から地上に降りる.そして,近くにある木戸を押してみる.鍵が掛かっていないので,そのまま外に出られる.この木戸が外からも開けられることを確かめてから外に出る.ホテルの敷地の外周に高さ2メートルほどの日干し煉瓦を積んだ塀が建てられている.塀とホテルの建物との間は,間口2メートルほどの空き地が連なっている.
建物に沿って,行けるところまで行ってみようと思う.途中に,従業員が出入りする裏口や,布巾などが干してある所,不要品が野積みされているところがある.大きな建物を一周すると,いきなりホテル玄関前の広場に出る.
広場には,数台の観光バスが止まっている.薄暗くて,一寸ばかり不気味な場所から,一気に華やかな場所に出てしまったので,その落差に少々驚く.
■レストランでモーニングコーヒー
ホテル正面の玄関から,ホテルの建物に入る.
丁度,6時45分である.私は部屋には戻らずに,そのままプールサイドのレストランへ向かう.まだ開店時間前だったが,ウエイターが快くOKと言いながら私を招き入れる.
私は,ゆっくりコーヒーを味わいたかったので,少し奥まった席に座る.朝食はバイキング形式である.まずは,薫り高いコーヒーを入れて,ゆっくりと賞味し始める.私は,こんなゆったりとした時間がなんとも好きなのである.
そうこうしていると,仲間達が,三々五々,レストランに集まってくる.そして,次々に私の座っている同じテーブルに着席する.
別に仲間を歓迎しないわけではないが,折角の自由時間なのだから,何も私とおなじテーブルに座らなくても良いのに・・・私は内心で,
「・・・こんなときこそ,日本人同士で集まらなくても良いのに・・・折角,色々な国の人が来て居るんだから,そんな方々と,コーヒーでも飲みながら雑談したら・・・」
と思うのだが,言い出すと角が立つので言わない.
この点,学会の集まりで海外へ行くと,かなり様子が違う.食事やティータイムには,競って異国の方々と雑談をしていた.もちろん片言の英語しか話せないが,相手も英語が第二外国語のことが多いので,身振り手振りはお互い様である.
今回のように,終始一緒の行動を強いられるパック旅行には,ある種の窮屈さが感じてならない.派パック旅行も,8日目となると,その束縛感がだんだんと我慢ならなくなる・・・が,私はジッと我慢する.
<オテルフィンの朝食>
■美味しい朝食
モロッコは,ヨーロッパ大陸の影響を受けているのか,朝食のメニューは,至って質素である.
コーヒー,オレンジジュース,ヨーグルト,目玉焼き,小麦粉をぺったり焼いたようなもの(名前が分からない),パンとバター,ゆで卵だけで済ませる.卵が多すぎるが,まあ良いだろう.
それにしても,オレンジジュースと,焼きたてのパンが,とてつもなく美味しい.
久々に美味しい朝食にありつけたと感激する.
<美味しいパン>
<ヨーグルト,バター,ジャム,砂糖などが並ぶ簡素な食卓>
■出発前の一時
仲間から,
「・・朝食前に,何処へ行っていたの?」
と聞かれる.私がホテルの裏側の通路を通って建物を一周したというと,何人かが,私も廻ってみたいという.そこで,先ほど通ったルートを,ざっと案内する.
部屋に戻る.
7時30分にバゲージダウン.
8時10分,集合時間にはまだ早いが,することがないので,1階ロビーへ向かう.ロビーでは,現地案内人のアブダラさんが,もう待っている.まだ,仲間は誰も居ないので,英語と日本語チャンポンで,アブダラさんから,モロッコのことを色々と教えていただく.
その内に,興に乗ったのか,アブダラさんが,私のノートにアラビヤ語で東京,鎌倉などと書いてみせる.
「・・・アラビヤ文字は28種類,母音はイ,オ,アの3個だけですよ・・・」
と教えてくれる.
段々と仲間が集まってくる.
<アブダラさんにアラビヤ語の手ほどきをしてもらう>
■立派なホテルの建物
私は,ホテル前の広場に出て,改めてホテルの建物を見上げてみる.威風堂々の,なかなか立派な建物である.カメラを構えて,ホテル全体を撮そうとするが,残念ながら到底全景は収まらない.35ミリフィルム換算で,焦点距離が24ミリ程度のレンズを使わないと入りそうもない.仕方がないので,立ったままノートを広げて,大急ぎで,ホテル全景のスケッチをする.
<オテルフィントの玄関>
<いよいよ出発>
■今日の行動予定
定刻,8時30分,私たちを乗せた専用バスは,オテルフィント(Hotel Fint)を出発する.
私たちは,ワルサザードを出発して,カスパ街道を,一路,東へ向かう.そして,トトラ渓谷を探訪してから,サハラ砂漠の入口にあたるエルフードへ向かう予定である.
私にとって,今回の旅の目的は,唯一,ツブカル山登頂にあった.すでにツブカル山登頂には成功しているので,観光は,いわば余録のようなものである.早く言ってしまえば,どうでも良いことである.だから,気楽.勢いテークノートがおろそかになる.
今日の行動予定は,下記の地図の通りである.
(つづく)
「モロッコ訪問記」の前の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5222d2f914bf5a0334bf40f0b3a76bbd
「モロッコ訪問記」の次の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/adaa83b6d48f0ffd494b73c05a4f31f6
「モロッコ訪問記」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/31b79faa79d02b8fe28dc5177880d2e4
「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)
ロッコ訪問記(24):第8日目(1):エルフードへ向けて出発
(アルパインツアー)
2009年6月7日(土)~18日(火)
第8日目:2009年6月14日(日)
<ワルサザードの朝>
■時間を持て余す朝
夜中に2度も○大に立つ.特にお腹の調子が悪いわけでもないのに柔らかい.その後,バックウインドの合唱が続く.トイレに立った序でに,昨夜,洗濯をして,バスルームに干しておいた洗濯物を触ってみる.この地方の空気は乾燥しているらしくて,もうすっかり乾いている.
私は,暗闇の中,手探りで,そっと自分のベッドに戻る.多分,4時頃だと思うが,起きあがるには,早すぎるので,ベッドの中でジッと目をつむる.
それでも,いつの間にか,ウトウトとする.
ふと,外から聞こえてくる小鳥の啼き声で目が覚める.6時05分である.同室のKさんもお目覚めのようである.
まだ,朝食の時間まで,30分ほどの時間がある.
ぼんやりしていても仕方がないので,私はホテルの建物に沿って,外を一周してみようと思う.2階の部屋から地上に降りる.そして,近くにある木戸を押してみる.鍵が掛かっていないので,そのまま外に出られる.この木戸が外からも開けられることを確かめてから外に出る.ホテルの敷地の外周に高さ2メートルほどの日干し煉瓦を積んだ塀が建てられている.塀とホテルの建物との間は,間口2メートルほどの空き地が連なっている.
建物に沿って,行けるところまで行ってみようと思う.途中に,従業員が出入りする裏口や,布巾などが干してある所,不要品が野積みされているところがある.大きな建物を一周すると,いきなりホテル玄関前の広場に出る.
広場には,数台の観光バスが止まっている.薄暗くて,一寸ばかり不気味な場所から,一気に華やかな場所に出てしまったので,その落差に少々驚く.
■レストランでモーニングコーヒー
ホテル正面の玄関から,ホテルの建物に入る.
丁度,6時45分である.私は部屋には戻らずに,そのままプールサイドのレストランへ向かう.まだ開店時間前だったが,ウエイターが快くOKと言いながら私を招き入れる.
私は,ゆっくりコーヒーを味わいたかったので,少し奥まった席に座る.朝食はバイキング形式である.まずは,薫り高いコーヒーを入れて,ゆっくりと賞味し始める.私は,こんなゆったりとした時間がなんとも好きなのである.
そうこうしていると,仲間達が,三々五々,レストランに集まってくる.そして,次々に私の座っている同じテーブルに着席する.
別に仲間を歓迎しないわけではないが,折角の自由時間なのだから,何も私とおなじテーブルに座らなくても良いのに・・・私は内心で,
「・・・こんなときこそ,日本人同士で集まらなくても良いのに・・・折角,色々な国の人が来て居るんだから,そんな方々と,コーヒーでも飲みながら雑談したら・・・」
と思うのだが,言い出すと角が立つので言わない.
この点,学会の集まりで海外へ行くと,かなり様子が違う.食事やティータイムには,競って異国の方々と雑談をしていた.もちろん片言の英語しか話せないが,相手も英語が第二外国語のことが多いので,身振り手振りはお互い様である.
今回のように,終始一緒の行動を強いられるパック旅行には,ある種の窮屈さが感じてならない.派パック旅行も,8日目となると,その束縛感がだんだんと我慢ならなくなる・・・が,私はジッと我慢する.
<オテルフィンの朝食>
■美味しい朝食
モロッコは,ヨーロッパ大陸の影響を受けているのか,朝食のメニューは,至って質素である.
コーヒー,オレンジジュース,ヨーグルト,目玉焼き,小麦粉をぺったり焼いたようなもの(名前が分からない),パンとバター,ゆで卵だけで済ませる.卵が多すぎるが,まあ良いだろう.
それにしても,オレンジジュースと,焼きたてのパンが,とてつもなく美味しい.
久々に美味しい朝食にありつけたと感激する.
<美味しいパン>
<ヨーグルト,バター,ジャム,砂糖などが並ぶ簡素な食卓>
■出発前の一時
仲間から,
「・・朝食前に,何処へ行っていたの?」
と聞かれる.私がホテルの裏側の通路を通って建物を一周したというと,何人かが,私も廻ってみたいという.そこで,先ほど通ったルートを,ざっと案内する.
部屋に戻る.
7時30分にバゲージダウン.
8時10分,集合時間にはまだ早いが,することがないので,1階ロビーへ向かう.ロビーでは,現地案内人のアブダラさんが,もう待っている.まだ,仲間は誰も居ないので,英語と日本語チャンポンで,アブダラさんから,モロッコのことを色々と教えていただく.
その内に,興に乗ったのか,アブダラさんが,私のノートにアラビヤ語で東京,鎌倉などと書いてみせる.
「・・・アラビヤ文字は28種類,母音はイ,オ,アの3個だけですよ・・・」
と教えてくれる.
段々と仲間が集まってくる.
<アブダラさんにアラビヤ語の手ほどきをしてもらう>
■立派なホテルの建物
私は,ホテル前の広場に出て,改めてホテルの建物を見上げてみる.威風堂々の,なかなか立派な建物である.カメラを構えて,ホテル全体を撮そうとするが,残念ながら到底全景は収まらない.35ミリフィルム換算で,焦点距離が24ミリ程度のレンズを使わないと入りそうもない.仕方がないので,立ったままノートを広げて,大急ぎで,ホテル全景のスケッチをする.
<オテルフィントの玄関>
<いよいよ出発>
■今日の行動予定
定刻,8時30分,私たちを乗せた専用バスは,オテルフィント(Hotel Fint)を出発する.
私たちは,ワルサザードを出発して,カスパ街道を,一路,東へ向かう.そして,トトラ渓谷を探訪してから,サハラ砂漠の入口にあたるエルフードへ向かう予定である.
私にとって,今回の旅の目的は,唯一,ツブカル山登頂にあった.すでにツブカル山登頂には成功しているので,観光は,いわば余録のようなものである.早く言ってしまえば,どうでも良いことである.だから,気楽.勢いテークノートがおろそかになる.
今日の行動予定は,下記の地図の通りである.
(つづく)
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(編集中)