中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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冷たい風とネコしょんぼりの丹沢:塔ノ岳(今年36回目)

2010年12月15日 23時38分07秒 | 丹沢の山旅
                              <塔ノ岳山頂からの富士山>

    冷たい風とネコしょんぼりの丹沢:塔ノ岳(今年36回目)
             (単独山行)
        2010年12月15日(水) 晴(強風)

■東海道線が遅延
 久々の塔ノ岳である.この所,甲州道中四十五宿巡りや,山仲間達との鎌倉紅葉狩りなどが目白押しに続いた.さらに天気が良くない日が挟まったりで,塔ノ岳へ行きたいなと思いながらも,なかなか日程がとれなかった.
 そして,漸く,今日は,今年36回目の塔ノ岳詣でのチャンスである.
 昨日は11月上旬並みの暖かさだったが,今日は寒い.暗くて寒い日に,朝早く家を出るのには勇気が要る.間の悪いことに,東海道本線の電車が,夜間工事が遅れたとかで,大幅に遅延している.その結果,何時も乗車している渋沢駅に到着したのは大倉行1番バスが発車した直後になってしまう.寒い中,30分近く待って,ようやく2番バスに乗車する.同じバスに乗り合わせた乗客は10人足らず.その中にご常連のローギャー氏,大船近く在住の韋駄天Sさんがいる.

■風が冷たい
 バスは7時27分に大倉に到着する.韋駄天のSさん,ローギャー氏が次々に出発する.そして,私は,ウオームアップのストレッチを少し念入りに行ってから,7時38分に大倉から歩き出す.今日の体調はまあ,まあ.ただ,前回12月4日に塔ノ岳に登ってから,10日も間を空けてしまったので,それだけ登攀能力が低下しているようである.少し急な登り坂になると,どうも身体が重い感じがする.
 8時12分,雑事場ノ平に到着する.尾根道に出た途端に,強い西風に晒される.木の間を吹き抜ける風がゴーゴーとうなり声を上げている.寒い.とにかく寒い.私は風を避けるように身をかがめて急ぎ足で見晴山荘へ向かう.
 山荘を通過して風下の急坂を登り始める.ここまで来ると風に晒されることもないし,歩き出しに感じていた身体が重い感じもなくなる.坂を見上げると数名の方が喘ぐように坂を登っている.申し訳ないけれども,これらの方々を追い越させていただく.
 一本松付近のモミジは,すっかり葉を落としている.枯れ枝の間から眩しい太陽の光が射し込んでいる.
 やがて,駒止茶屋手前の急坂に差し掛かる.坂の途中で,よろめきながら超ユックリに登っている男性が居る.近付いてみると努力家のKさんである.
 「こんにちは,暫く振りですね.済みませんが先に行かせて貰います・・」
 8時42分,駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してから,1時間04分経過している.相変わらず1時間を切ることはできない.




■堀山の家
 堀山の尾根に入る.上空は晴れているが,富士山は纏わり付くような雲の中.雪に覆われた山麓が見えている.
 堀山の家近くで,私より5分ほど前に大倉を出発したローギャー氏に追いつく.ローギャー氏が,
 「どうぞ,どうぞ,・・お先に」
と道を譲ってくれる.
 「いえ,私は後から参ります・・」
と遠慮する.でも,さらに譲られるので,とりあえずはローギャー氏の前に出る.多分,花立山荘辺りで再びローギャー氏に追い抜かれるだろう・・これが何時ものパターンだから.
 8時59分,堀山の家を通過する.丁度そのとき,上から2本ストックのYさんが駆け下りてきて,駒止茶屋のベンチで一休みする.

■萱場平
 何時もの調子で登り続けて,9時17分に萱場平を通過する.前方に青空が見えている.木道下の地面は,霜が溶けて泥濘になっている.
 萱場平を通過,そのまま花立山荘までに急坂を登り続ける.案の定,9時19分に,ローギャー氏に追いつかれる.今度は,私が,
 「どうぞお先に・・」
と道を譲る.そして,暫くの間,ローギャー氏のすぐ後について登り続ける.しかし,さすがにローギャー氏である.急な登り坂の速度は滅法速くて,付いていくのが大変である.花立山荘が近付くにつれて,ローギャー氏との間隔が段々と開いていく.


■花立山荘
 9時30分,後7分坂に到着する.
 気を引き締めて,急階段を登り始める.坂の途中で下山してくる韋駄天のTさん,三角髭のTさんとすれ違う.その度毎に,立ち止まって,時候の挨拶や雑談を繰り返す.ご常連との他愛のない会話が実に楽しい.
 9時40分,花立山荘に到着する.富士山が良く見えている.一寸寄り道をして富士山の写真を撮る.
 大倉を歩き出してから,2時間02分経過している.2時間が切れない.後7分坂で雑談をして3分ほど余計な時間を費やしたとはいえ,2~3年前の記録に比較すると,確実に5~6分遅くなっている.これも致し方ないことだと諦めるしかない.


■同じバスに乗った韋駄天氏とすれ違う
 花立山の露岩帯に差し掛かる.今度は,同じバスに乗り合わせた大船のSさんとすれ違う.
 「随分と速いですね・・・今日は2時間位ですか」
 「ええ・・まあ,2時間一寸でした・・」
 「また,大船でお茶しましょう」
でお別れする.何時の間にか,ローギャー氏の姿は見えなくなっている.

■塔ノ岳山頂
 9時54分,金冷シを通過する.登山道の両側は一面の霜柱である.日が当たる場所は溶け始めているが,日陰では凍結したままになっている.とにかく寒い.
 金冷シを過ぎて最初の長い上り階段が辛い.もうここまで来たら急いでも急がなくても大差ないなと重いながらダラダラと登り続ける.そして,やっとのことで,山頂直下の木製の階段に差し掛かる.山頂の直ぐ下で,下山を開始したローギャー氏とすれ違う.
 10時10分,ようやく塔ノ岳山頂に到着する.大倉からの所要時間は実に2時間32分.またもや2時間30分をオーバーしてしまう.“我,年老いたり・・.”これも致し方ないことである.
 山頂からの眺望は相変わらず素晴らしい.富士山,南アルプスの山々の写真を撮りまくる.
 とにかく風が冷たくて寒い.そんな寒い中で数名の登山者が休憩を取っている.


■尊仏山荘
 尊仏山荘に入る.先客は,ご常連が数名.カメラマンのM氏が,私を見て“おや?”というような顔をする.小屋番は名前が出てこない方.何時ものように300円也のお茶を所望する.山頂の気温は+1.7℃.
 先日,山の知人から,怪我で療養中のOさんが,今週から山荘に出て来ると聞いていたので,
 「噂で,今週からOさんが山荘に出て来ると聞きましたが・・本当ですか?」
と伺ってみる.
 「オーナーのHさんに聞いた話ですが,Oさんは,昨日,退院したらしいですよ・・・でもこれからリハビリが始まるので,塔へ登って来られるようになるのは,まだまだ先ですよ・・」
 そんな話をしていると,2回からネコのミー君がコトコトと降りてくる.
 「こいつ,ちょっと肥ったかな?」
 どうやら,お腹の辺りが太くなっているようである.
 「Oさんが居ないので,やけ食いしたのかな・・」
と誰かが言う.




■山麓の紅葉を楽しみながら下山
 私は,大倉発12時52分のバスに乗りたいなと思う.そこで余裕を見て,10時35分に尊仏山荘を出発する.ちょっとの間に,山頂で休憩を取る登山客の姿が多くなっている.
 三々五々と登ってくる登山客とすれ違いながら,ユックリと下山し続ける.途中,登ってくる何時ものご常連とすれ違う.
 花立山荘付近で,私より後から尊仏山荘を出発した女性ご常連2人に追い抜かれる.怪我をしたら元も子もないので,足許に注意しながら慎重に下り続ける.
 山麓付近の紅葉を楽しみながら,予定通り12時43分に大倉に下山する.


[ラップタイム]

 7:39  大倉歩き出し
 7:59  観音茶屋
 8:14  見晴茶屋
 8:42  駒止茶屋
 8:59  堀山の家
 9:40  花立山荘(7.8℃)
 9:54  金冷シ
10:10  塔ノ岳山頂 着(+1.7℃)
=======================================
10:35  塔ノ岳山頂 発
10:48  金冷シ
11:01  花立山荘
11:24  堀山の家
11:47  駒止茶屋
12:09  見晴茶屋
12:24  観音茶屋
12:43  大倉 着

[山行記録]

■水平距離 
      7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉  発       7:38
   塔ノ岳 着      10:10
 (所要時間)  2時間32分(2.53h)
 登攀速度   1269m/2.53h=501.6m/h

■下降所要時間
  塔ノ岳 発      10:35
  大倉  着      12:43
 (所要時間)  2時間08分(2.13h)
 下降速度   1269m/2.13h=595.8m/h
                               (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/a39280d70f6040bc0219ad835e761ceb
「丹沢の山旅」の次回の記事
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