色の異なる角閃石

2021-01-06 | インクルージョン

 

角閃石類 Amphibole 珪酸塩鉱物 山梨県甲府市黒平 水晶峠

 草入水晶と呼ばれて印材などのために古くから採取されてきたが、近年では乱獲に伴う自然破壊のために採集禁止とされたことでも有名だ。角閃石類は緑色、黄緑色、白、灰緑色、褐色など様々である。

 内部に水晶の結晶が多重に見えるのを山入り水晶と言う。主にその錐面に灰緑色の微細な角閃石の細い柱状結晶が積み重なっている。表面近傍には角閃石が少ないため内部が良く見え、逆光の観察では。色合いの濃い部分と淡い部分に濃淡の差が生まれ、しかも表面近傍の細い結晶が輝き、インクルージョン水晶の面白さが充満した標本となっている。

 細い針状結晶だけでなく、比較的太い柱状結晶も観察されることがある。角閃石の様子が柱状→きわめて細い針状→表面近傍の角閃石を含まない最末期と違いが鮮明で、環境の変化が複数回あったことが判る。



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