首相 海水注入の中断指示せず NHKニュース
菅総理大臣は、衆議院の特別委員会で、東京電力福島第一原子力発電所の1号機で、地震発生の翌日、原子炉を冷やすための海水の注入が1時間近く中断したことについて、総理大臣官邸の意向で中断を指示したことはないと述べました。
国会は、23日から、衆議院の東日本大震災に関する特別委員会で復興基本法案などの本格的な審議が始まり、午前中、自民党の谷垣総裁らが質問に立ちました。この中で、谷垣氏は、福島第一原発の1号機で地震発生の翌日、原子炉を冷やすための海水の注入が1時間近く中断したことについて、「海水の注入を菅総理大臣の指示で中断したのではないか。初動ミスがあったのではないか」と経緯をただしました。これに対し、菅総理大臣は「私や、私と一緒にいたメンバーが海水の注入を止めたことは全くない」と述べました。また、谷垣氏は「海水の注入によって、核分裂が再び連続して起こる再臨界を引き起こす可能性があるので、中止を要請したのではないか」と質問したのに対し、菅総理大臣は、国の原子力安全委員会などに対し、再臨界の危険性などについて検討を要請したものの、最初の海水の注入について「私や枝野官房長官らのところに報告はなく、報告が上がっていないものを、やめろとかやめるなとか言うはずもない」と述べました。また、原子力安全委員会の班目委員長は、菅総理大臣らに対し「再臨界の危険性がある」と意見を述べたとされることについて、「『再臨界の可能性はゼロではない』と言ったのは確かだ。しかし、格納容器を守るために、とにかく注水だけは続けるよう、ずっと言っていた」と述べました。一方、谷垣氏は、福島第一原発の1号機で格納容器内の圧力を下げる『ベント』の作業が遅れ、事故の被害が拡大したという指摘があることについて、「震災発生の翌日、菅総理大臣が現地を視察し、『ベント』の作業が遅れ、被害の拡大を招いたのではないか」とただしたのに対し、菅総理大臣は「私の視察が、『ベント』の開始を遅らせたということは、全くない」と反論しました。これについて、海江田経済産業大臣は、菅総理大臣が福島第一原発を視察している間、東京電力側が「ベント」に向けた電源復旧の作業を並行して実施しており、「ベント」の作業の遅れと菅総理大臣の視察は、直接関係はないと説明しました。
菅総理大臣は、衆議院の特別委員会で、東京電力福島第一原子力発電所の1号機で、地震発生の翌日、原子炉を冷やすための海水の注入が1時間近く中断したことについて、総理大臣官邸の意向で中断を指示したことはないと述べました。
国会は、23日から、衆議院の東日本大震災に関する特別委員会で復興基本法案などの本格的な審議が始まり、午前中、自民党の谷垣総裁らが質問に立ちました。この中で、谷垣氏は、福島第一原発の1号機で地震発生の翌日、原子炉を冷やすための海水の注入が1時間近く中断したことについて、「海水の注入を菅総理大臣の指示で中断したのではないか。初動ミスがあったのではないか」と経緯をただしました。これに対し、菅総理大臣は「私や、私と一緒にいたメンバーが海水の注入を止めたことは全くない」と述べました。また、谷垣氏は「海水の注入によって、核分裂が再び連続して起こる再臨界を引き起こす可能性があるので、中止を要請したのではないか」と質問したのに対し、菅総理大臣は、国の原子力安全委員会などに対し、再臨界の危険性などについて検討を要請したものの、最初の海水の注入について「私や枝野官房長官らのところに報告はなく、報告が上がっていないものを、やめろとかやめるなとか言うはずもない」と述べました。また、原子力安全委員会の班目委員長は、菅総理大臣らに対し「再臨界の危険性がある」と意見を述べたとされることについて、「『再臨界の可能性はゼロではない』と言ったのは確かだ。しかし、格納容器を守るために、とにかく注水だけは続けるよう、ずっと言っていた」と述べました。一方、谷垣氏は、福島第一原発の1号機で格納容器内の圧力を下げる『ベント』の作業が遅れ、事故の被害が拡大したという指摘があることについて、「震災発生の翌日、菅総理大臣が現地を視察し、『ベント』の作業が遅れ、被害の拡大を招いたのではないか」とただしたのに対し、菅総理大臣は「私の視察が、『ベント』の開始を遅らせたということは、全くない」と反論しました。これについて、海江田経済産業大臣は、菅総理大臣が福島第一原発を視察している間、東京電力側が「ベント」に向けた電源復旧の作業を並行して実施しており、「ベント」の作業の遅れと菅総理大臣の視察は、直接関係はないと説明しました。