football smile

the days turn into months and years

J2&J3 フットボール漫遊記

2017-08-12 | book

宇都宮徹壱
5 JUL 2017
東邦出版
Amazon.co.jp

「水戸の強みは、ベースが低いことですかね(笑)。だからガクンと落ちようがない。今まで、何もしていなかったのが強み。ちゃんとすればどれくらい伸びるのか。それに向けてやることはたくさんあるから、淡々とこなしていくしかない。その意味で、伸びしろが日本一のクラブだと思っているんです。」

という本を読みました。「J1ではないけれど ・・・・。」というコピーが泣けます。とても面白い本でした。初めてJ2を観戦したのは、言わずと知れた2000年、浦和レッズが降格した時でしたが、J2というリーグ自体に興味を持ったのは、2003年の横浜FCがきっかけだったと思います。監督がリトバルスキーで、元日本代表の城彰二、元浦和レッズの早川知伸や大柴健二なんかも在籍していました。その後、キング・カズも加入することになるわけですが、J2がセカンド・キャリアの選択肢のひとつとして、認知されはじめた頃だったような気がします。

近年ではオリジナル10を始め、J1の名門クラブが降格することも珍しくなく、J3も含めたカテゴリー間の入替も見所となっています。個人的には、ケーズデンキスタジアム水戸の拡張計画の仕事等をやらせていただいたりして、やはりJ2には縁深いものを感じます。J2の魅力とは何か?それはスタジアムが空いていること。これにつきますね(笑)。当日ふらっと行って、結構良い席で観戦できて、売店もあまり並ばない。埼玉スタジアムにはないものがそこにあります。試合もサポートチームではない対戦なので、勝敗にも無頓着です。ものすごく客観的に、のんびりサッカー観戦を満喫することができます。こういうことを言うと、必死でJ2を戦っているクラブやサポーターには怒られそうですけどね。

ちなみに、今までのJ2観戦でいちばん印象に残っているのは、2004年、大宮サッカー場で観た大宮vs京都です。試合自体は凡戦でしたが、ピッチに立つ全22人の中で、ズバ抜けて上手い選手がひとりいました。そのシーズン途中でフランスのル・マンへ移籍した松井大輔でした。川崎でデビューした頃の中村憲剛もそうでしたが、J2だと上手い選手は徹底的に浮き立ちます。才能が埋もれる心配はないわけです。色々な楽しみ方ができるのもJ2の魅力です。


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