2021年の世相を一字で表す「今年の漢字」は、「金」と決まったニュースが流れていたが、極めて違和感を覚えた。27回目を迎えた「今年の漢字」として、京都・清水寺の貫主が筆をふるったひと文字は、「金」で、」選ばれた理由は、オリパラで日本人選手が金メダルを過去最多数獲得したことや大リーグでMVPを獲得した大谷翔平選手の活躍による「金」字塔がひときわ輝く年であったという。
しかし、「金」が本当に今年の世相を反映しているであろうか?正直言って、強い違和感を禁じ得ない。2021年は、前年に続いて、日本のみならず世界中でコロナ禍に苦しんだ年であったはずである。オリパラもコロナ感染拡大を避けるため中止せよという国民の声を無視して、観客も締め出し、IOCと時の政府が強行したもので、負の出来事である。オリパラでの金メダルは、コロナで海外からの有力選手が参加していないのだから、地元の利もあり、当然といえば当然であり、金字塔とはとても言えない。大谷選手の活躍だけは、まさに金字塔として高く評価されるが、2021年の世相を代表しているとまでは言えない。
ニュースによると、全国約22万票のうち、1位の「金」に次いで、2位が「輪」 3位が「楽」と言うから、驚きの結果である。2021年がそんなバラ色の年だったとは到底思えないし、コロナ禍で苦しんだ人がほとんどなはずである。コロナにかかった人、コロナで仕事を失った人、コロナで生活が苦しくなった人、コロナで今までの生活ができなくなった人、コロナで旅行にも行けなくなった人、あげれば、どれもコロナ関連一色の年であったはずである。オリンピック一色の世相は実態とかけ離れている。日本人は、いつも「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の感がある。自民党の独裁政権が支持されることにも通じる。菅政権がコロナ対策の無策で、オリンピックも強権を発動し強行するなどあれほど悪事を働いていても、先の総選挙では勝利してしまうというのは、まさに日本人にその傾向があるからではなかろうか。
今年の漢字一字は、本音は、「禍」だと思っているが、あまりに悲しく、寂しく、切ないので、個人的には、「独」を選んだ。自民党・菅政権の「独」裁やコロナで推し進められた「ソロキャンプ」「孤食」「一人カラオケ」等「独」がキーワードになっている。オリンピックで、「独」(ドイツ)のボッタクリ男爵ことバッハIOC会長に振り回された1年でもあった。いずれにしても、「金」「輪」「楽」というような漢字には全く賛同できない。2021年は、マイナス要素の出来事ばかりであったので、2022年に期待することにしたい。
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