浪漫飛行への誘(いざな)い

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ウクライナの犯罪事情

2014年07月22日 22時32分13秒 | 旅行
つい先日、マレーシア航空機がウクライナの親露派武装勢力とみられる地対空ミサイルで撃墜されるという事件が発生し、昨日今日、犠牲者の遺体が持ち去られているとともに、遺体から貴重品が盗まれているとのニュースが流れている。

とても信じられないような話であるが、自分のウクライナ旅行の体験からは、さもありなんという感じである。2010年にウクライナのキエフに旅行したが、二つの犯罪に巻き込まれそうになった。

1 キエフ空港での荷物の抜き取り犯罪

キエフ国際空港からキシナウ(モルドヴァの首都)の国際空港まで飛行機を利用したが、チェックインで預けた手荷物は鍵をかけておいたものの、鍵は開けられ、荷物の中身を物色された。幸いにも盗まれたものはなかった。というのも、空港で、ほとんどの人が有料だが荷物をテープでパッキングするサービスを受けているのに気づいた。チェックインに並んでいる人に訊ねると、キエフ空港では、預けた手荷物は鍵がかかっていても全て
開けられ、貴重品はすべて抜き取られるので、盗難防止のためパッキングをやっているという。最近は貴重品以外の食べる物も盗まれているような話もしていた。

チェックインの列に並んでいる人の荷物を見ると、パッキングしていないのは10-15人に一人位の印象であった。本当かどうか試しにそのまま預けることにしたが、これは盗まれては困るという物をさらにチェックイン前に機内持込に変更し、預けた荷物は下着とか衣類とかお菓子とかに限定して、どのように詰め込んだかも確認の上、鍵もしっかりかけた。

皆の話を聞くと、キエフ空港では、手荷物の貴重品抜き取りは日常茶飯事で、有料でパッキングされた荷物には手を出さないルールになっているようである。受託荷物が200個だとするとパッキングしていない荷物は20個もないので、荷物係員にとっては短時間で全ての荷物の開梱、抜き取りは容易な作業なのである。

キシナウの空港に着いて、ターンテーブルから流れてきた自分の手荷物は、予想通り、鍵がはずれていて、中身はぐちゃぐちゃになっていたが、作戦成功で、何も取られていなかった。

2 キエフの観光の中心街で、「財布拾い」

中心の広場を歩いていると目の前で財布を拾ったという人が近寄ってきて、山分けしないかと相談を持ちかけてきた。そこに落とし主が現われ、落としたお金をくすねていないか財布の中を見せろと言ってきた。

拾った人は財布の中を見せて拾っていないふりをしていたが、こちらにもくすねていないか落とし主が見せろとせまるので、その場の雰囲気で仕方なくみせる羽目となった。このあたりで怪しい殺気を感じたので、ちらっとだけ見せて、くすねていないと主張し、二人を無視してその場を歩き去って、事なきを得た。二人はまさにグルであった。

拾ったというお金は透明のビニール袋にユーロの紙幣がいっぱい入っていたが、初めは、その人が本当に拾ったのかと思い、恥ずかしながら、警察に届けたらどうかなどとアドバイスしてしまった。常に警戒心を持っているので、何となく怪しい状況を感じ、足早にその場を去ったのは大正解であった。キエフでは頻発している犯罪とのことだが、実際にその場に出くわしてみると、財布拾いが芝居かどうかわからないほど彼らの演技力は抜群であった。

この実体験から、墜落現場から貴重品を盗み出すという行為は、彼らだったら当然であろうと感じた。旅行当時もウクライナは観光資源も多いのに、治安の悪いひどい国だという印象を持っていたが、今のウクライナの政治情勢が見るに政治の不穏が市民に暗い影を落としている感じで可哀想なくらいである。マレーシア航空機事件はうやむやにされそうな気配もあるが、早く問題解決をして、政治の安定を取り戻してほしいものである。

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