先日入手した直熱ビーム送信管HY-65を使用してアンプにしてみました。
HY-65はトリタンフィラメントの明るく輝く送信管で、それほど大きな規模の球ではないようです。あまり詳しい資料がないため、先日、特性を計測してみました。その際のデータを使用し、アンプにしてみました。
Vsg=250Vが最大定格だったようですが、測定時は300Vまで計測していました。今回のアンプは、VsgもVpも250V近辺にしたいと思います。
では早速特性曲線から動作点を選びます。
赤線のロードラインは5kΩで良さそうです。この時、250Vのところでは、バイアスー22Vで、Ip=45mAほどなので、Rk=490Ωとなります。Rkは1kΩをパラって500Ωとします。
出力は、下記式のように4Wほどになりそうです。
Po=(250-65)*0.083/4=4.05W
アンプはいつものシャーシを流用しました。前のアンプは1619だったので配線を変えようと思いましたが、トッププレート以外は、そのままの配線で良さそうでした。しかし、本アンプの場合は、すでにトッププレートの端子も用意していましたので、何もしなくて良さそうです。
ただ、前段の回路の一部の定数と前段ー出力段間のカップリングコンデンサの交換、あとはフィラメント電圧が2.5V→6Vへの変更があり、この部分を触りました。
裏側を載せますが、恐らく変更箇所は不明と思います。
なお、カップリングコンデンサは先日のジャンク品の流用です。銀色の円柱の部品ですが、なかなか見栄えは決まっております。
フィラメントは直流点火ですが、6.3V巻線をショットキーバリアダイオードのブリッジで整流し、10,000μFのコンデンサで平滑すると、7V近くになりますので、抵抗で減圧しつつ6Vにしています。
フィラメントはトリタンなので見栄えはよくかっこいいです。
と、ここまで実施し、出力を確認してみたところ、出力は3.2Wほどでした。
音質ですが、直熱ビーム管にNFBは多めとしているのでDFは5(@8Ω)と大きく、ほっこりとした柔らかい音になっています。1619よりも少しシャープな感じの音ですが、なかなか良い感じですので、次回のオフ会にはこの球で参戦したいと思います。
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