あまりネタがないので、以前製作したアンプを持ち出しています。
2014年7月に製作したものですが、大変暑い夏だったので、あまり発熱しないミニワットのアンプを作成しました。
ML6という電圧増幅管だか出力管だか、よくわからない欧州製の球を用いたものです。
ML6は、プレートロス5Wほど、プレート電圧200Vで約0.5Wの出力が取れる、規模的には71Aのような球ですが傍熱管です。μは71Aよりかなり高めで20近くありドライブも楽です。ちなみに、ML6は、ML4の6V管でヒータ以外はML4と同一です。また、MH4という球もあり、こちらは”H”というだけあり、μが高く倍の40あります。
しかし、プレート電圧200Vというのは、ちょっと使いにくい。大抵の電源トランスに200V程度のタップがなく、多くの小型トランスは、250Vとかそんな程度のタップ。普通は、250Vで整流しても、抵抗を使ったパイ型フィルタや、トランジスタを使用したレギュレータを使って電圧を落とすのでしょうが、それでは面白くないですし、発熱も大きくなるのでB電圧を高めにしてロフチンホワイトアンプにすることとしました。ですがおわかりの通り、ロフチンホワイトにしても結局は、出力管のカソード抵抗で放熱することになるのですけどね・・・。
折角なので、ここで使用する真空管を紹介したいと思います。
出力管のML6は、下記のような球になります。恐らくはGECの球と思いますが、メーカ名の記載がありません。プレートの形状は、71Aと同じ矩形タイプになります。ベースはB5タイプというものです。
そして、前段に使用する球はこれも欧州製のものでEF91(6AM6)という球です。こちらはMT7ピンの球ですが5極管です。ただし、このアンプを作ったときは3結で使用しました。3結にするとμが70ほどになりますが、同じようなハイμ管である6SL7と比べてプレート電流もたくさん流すことができて使いやすく、また個人的には音がいい球の部類に入れています。
バリエーションも多く、欧州では汎用管だった可能性があります。デザインもよく、隠れた名管?の可能性があります。プレートの形状は、2枚の板が前後で向かい合わさったような形をしており、横から覗くと暗い部屋では、方向によってはカソード全体の明かりが見えるので、動作中でも楽しませてくれる球です。管壁にブルーや灰色のものを塗布しているものや、ゲッターの蒸着だけのものもあり、わずかですが音質も異なるので楽しませてくれます。
ということで、今日は、アンプと球の紹介とし、続きは次回にしたいと思います。
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