多くの崇拝行為をしている敬虔なことで有名な人と、いつも悪行を犯していることで有名な罪人がいました。罪人は道の向こうからやってくる敬虔な人を見て、自分を恥じ、そのアッラーに近しい人に近づくことで、自分に少しでも良い変化があるかもしれないと思い立ち、彼に挨拶をしようと敬虔な人に近づいて行きました。
敬虔な人は、アッラーに背いていることで有名なその罪人を見ると、軽蔑のまなざしで顔を背け、別の道を歩き始めました。その瞬間、アッラーは預言者ムーサー(モーゼ)様(平安あれ)に、彼らの行いをゼロに戻す、と告げました。つまり、敬虔な人が行ったすべての崇拝行為を白紙に戻し、悪行を積み重ねた罪人の悪行を白紙に戻したのです。アッラーは、クルアーンでこうおっしゃっています。
【アッラーは御心に適う者を御自分のために御選びになり、
また悔悟して(主に)帰る者をかれ(の道)に導かれます。】クルアーン 相談章 13節
著名なイスラーム学者の. アブド ル=カーディル ル=ジーラーニー師は、マッカのカアバ神殿の垂れ幕にしがみついて、涙を流しながら必死にアッラーにこう語りかけていました。
「アッラーよ、もしあなたが最後の審判の日に、私のために私の罪を赦したいと思われないのであれば、アッラーよ、どうかお願いです。(最後の審判の日に)私を盲目にして召集してください。今、私の見せ掛けに騙されて、私のことをよく思っている人たちを、私が見ることがないように。」
預言者ムハンマド様(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)はおっしゃいました。
《地獄と天国の間で論議が行なわれ、地獄は『高慢な者や、偉張る者を私のところに入れよ』と主張し、天国は『弱者や謙虚な者は、私のところに入れよ』と言いました。・・・》ムスリム伝承
預言者ムハンマド様(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)はこうおっしゃいました。
《「心の中にからし種の実の重さほどでも高慢さを持つ者は、天国に入ることはできません。」
ある男がこれに対し、「ともすれば人はよい衣服や履物を好み、それを誇りたがるものです。」と述べたところ、預言者は更に「アッラーは確かに美しく、また自ら優美さを好まれる方です。しかし虚栄心がもたらす高慢さは、真実を軽んじ、人々を軽蔑するもとになるものです。」と言われました。》ムスリム伝承
預言者(彼にアッラーの祝福と平安あれ)の人徳 クルアーンの奇跡 ①
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