浜松市楽器博物館へ行った。その1(イントロ、管楽器) よりつづく
お次は18世紀のヨーロッパの弦楽器です。そのなかの擦弦楽器のなかの弓奏楽器から。
↓ヴィオラ・ダモーレ。 愛のバイオリン、ってすごい名前だよ。
長いヘッドにずらりと並ぶペグ(糸巻)を見ると分かりやすいが、やたらと弦がある。黒い指板の上に弦があるのは普通だけれども、同数の細い弦(ドローン弦)が指板の下にもあるのが特徴だ。その弦は直接操作して鳴らされることはなく、上の弦を鳴らすことで共鳴させる。その響きが甘い ★(短い動画) のでアモーレだとかなんとか。
ドローン弦(共鳴弦)はボディの一番下に留められて(この写真では見えない)、黒いテールピースの下をくぐり、次に駒をくぐり指板の下を通りヘッドの裏側から出てきて上方のペグに巻かれる。2層構造の弦の間に浮いている指板。けっこう複雑な構造の楽器だよなあ。
サウンドホールがf字型じゃない。にょろっとしている。輪郭もうねっているし、長いヘッドと相まってバランスがバイオリンと違う。てっぺんは渦巻きじゃなくて彫刻された顔とか目隠しされた女とかはたまた馬とか、バイオリンの形が正統だと思っているとすっごく不思議な気分になる。
ちなみにヴィオラ・ダモーレは撫で肩で それはヴィオール属の特徴の一つ。丸肩なのがバイオリン属なんですって。
↓↓右の楽器のキャプションには「バリトン」とだけ。一風変わった形をしている。どうやって演奏するんだ !?
調べて分かりましたよ。 私家版楽器事典 ビオラ・ディ・ボルドーネ(バリトン) ハイドンはバリトンの曲をたくさん書いたそうだ。楽器博物館でバリトンのレクチャーコンサートを催したこともあったらしい ★ (動画がないのが残念)。
ネックの向かって左側の指板のない部分はドローン弦のカバーで、そのドローン弦は共鳴させるだけでなくなんと裏側で左親指ではじくこともあるらしい。なにそれ !? 説明動画 ★ ドローン弦は駒の位置が弦ごとに違うのだが、楽器博物館のバリトン↓は大きな駒が斜めにボディについているのに対し、動画のバリトンは弦ごとに分かれていて小さい。 ヘッドは左右に区画分けされていてドローン弦は左側のペグに巻かれているので、メロディ弦とドローン弦は少しだけ張られる方向が違う。2層の弦の向きが少し違うって、ちょっとピアノっぽい。
チェロのように座って演奏するのだがエンドピンがなくて膝で挟むとか(バロックチェロはエンドピンがないけど)、指板にフレットがあるとか、メロディ弦が4本より多いとか、弓の持ち方とか、むしろ ヴィオラ・ダ・ガンバ に似ているよなあ。チェロのように肘を挙げて上から弓を持つよりバリトンやヴィオラ・ダ・ガンバのように肘が下向きの弓をすくうように持つ方が優雅に見える。
バリトンとチェロとビオラが並んで演奏している動画 ★ 「ハイドン バリトントリオのためのディヴェルティメント 97の1.アダージョ・カンタービレ」。レクチャーコンサートもこんな感じだったのかな? 古楽器の演奏動画を観ているとなんだかみな誇らしげ、そして楽しげに見えるんだよな。
↓↓パルドシュ・ド・ヴィオル。これも分からない。
パルドシュ・ド・ヴィオール、Pardessus de Viole で検索した方がヒットするが、日本語の分かりやすい説明が見つかった。ムジカアンティカ湘南「パルドシュとはなにか」
ヴィオール属の高音部をになう楽器のようだ。膝の上に立てて演奏する。バイオリン属の流行におされたヴィオール属だけどフランスでは貴族の間で長く使われた、とある。貴族の女性が顎にはさんで肘を上げるのをはしたないとした、というのは、着物から女性の腕が見えてしまうのをよしとせず肘を高く上げない(もしくは袖口を反対の手でおさえた)という日本のと似ているなあ。
というより、顎に挟んで高く構える楽器の方が珍しいのだと思う。パルドシュ・ド・ヴィオルのように膝の上に立てて演奏する弓奏楽器なら トルコのケメンチェ、中国の二胡、インドのサリンダ等々 ★ いくつもあるし、もっと楽器が大きくなって膝の間に挟む楽器ならヴィオラ・ダ・ガンバとかモンゴルの馬頭琴とかあるな。楽器が大きくなっても指板を押さえる左手をそんなに高く上げるのは無理があるから、構えたときに楽器のボディが膝上から下がって、ちょうどそこにある膝の間に挟めばいい、というのは自然な気がする。
↓パルドシュ・ド・ヴィオルもバリトン同様 指板にフレットがあるが、ギターのように指板にずらりと金属のフレットを打ってあるわけではない。指板の上の方にだけ6本ほどだ。そしてなんか指板の横に結び目があるんだけれど !?
と調べたらヒットした。ガット弦を巻いてあるらしい。弦譜堂BLOG「ヴィオラ・ダ・ガンバの弦交換」 フレットガットというらしい。これはパルドシュ・ド・ヴィオルやヴィオラ・ダ・ガンバに限らず古い時代のフレットのある弦楽器はみなそうだったようで、リュートもバロックギターも指板にガットを巻くらしい。 ところで、フレットガットの楽器を手に取るときはネックを握ってはいけないらしい。フレットがずれると困るから。(「ビウエラ(ヴィウエラ)&バロックギターを触らせてもらいました!」) 知らないことばかりだよ。
ヴィオール属とバイオリン属についてちょっとおさらいすると、まずぱっと見で形。ヴィオール属は撫で肩でサウンドホールがf字型じゃなかったりする。バイオリン属は基本的に弦が4本だがヴィオール属はもっと多い。それでヘッドのペグの数も増えるのでヘッドが長くなる。
指板の横断面のカーブはヴィオール属の方が緩く、同時に複数の弦を擦って音を出すのにバイオリン属より向いているらしい。また、ヴィオール属は4度調弦だがバイオリン属は5度調弦。具体例として、バイオリンは高い弦から E5、A4、D4、G3 にチューニングする。ヴィオール属の生き残りのコントラバスはヴィオラ・ダモーレと同様フレットはついていないけれど、調弦はちゃんと4度、低い弦から E0、A0、D1、G1 だ。4度って5度の逆向きに移っていくんだよね。
ヴィオール属はバイオリン属にくらべて弦のテンションが低いので、音が小さめなんだそうだ。昔はガット弦しかなかったしね。池尻弦楽器工房ブログ「バイオリン弦の歴史」
ヴィオール属は優雅で上品な響きを持つ楽器として宮廷やサロンで、バイオリンは当初は庶民の楽器として主に祭事や歌の伴奏に、のちには独奏は声楽のソプラノに対抗できる華やかさと豊かな表現力が求められたのだそうだ。武蔵野音楽大学楽器ミュージアム「ヴィオラ・ダ・ガンバ」
↓ヴァイオリン(T.ハウエル 1836) 上記のものたちより100年ほど下って19世紀です。サウンドホールがパルドシュ・ド・ヴィオルみたいなC字型だ。
↓ヴァイオリン(F.シャノー 1820頃) これにはギターのようなバインディングがぐるりとボディに施されている。しかも弦の留められているところがテールピースじゃなくってブリッジで、そこにブリッジピンでボールエンド弦?を留めているような様は、クラシックギターを飛び越してもはやアコースティックギター。(アコギ博士「クラシックギターとアコギって、どう違うの?」)
もしかして、ボールエンド弦ってギターよりもバイオリンの方が先に使われ始めたの !? ってこれを調べ始めたらいつになっても書き終わらないので取りあえず宿題にして置いておこう。
シャノーのバイオリン、つるりとした造形がモダンで面白い。
武蔵野音楽大学楽器ミュージアムにはバインディングの黒いシャノーのバイオリンがあるようだ。★ キャプションもさすが音大。
... バイオリンって、なに !? って思ったが、ハウエルやシャノーのは変わり種枠っぽい。ああ、びっくりした。
懲りずにバイオリンを調べてみたが、えー、バロックバイオリン、モダン、コンテンポラリーに分けられるんですって。
おおよそで変化する方向というのはあるようで、それはヴィオール属からバイオリン属へ主流が移っていったのとだいたい同じなんだと思う。より表現力の幅が広がるように、一度により大勢に聴かせられるよう大きな音が出るように。
バイオリン独特な顎に挟んで演奏するスタイルも それに用いる顎当ても最初からそうだったわけではないようで、そうなる流れについて素晴らしい記事を池尻弦楽器工房ブログで見つけたので貼る。「演奏スタイルの歴史①」⑤まであります。
余談ですが、この動画 ★ のインドの顎当てのついていないバイオリンの構え方は、顎に挟む、といっていいのだろうか?
現在もそうだけどちゃんと演奏できる楽器ってそんなに安いものじゃない。大事に使って壊れたら修理して使う。流行が変わればそれに合わせて楽器を改造して使い続ける。
バイオリンに興味がない人でも名前くらいは聞いたことがあるであろうストラディバリウスのバイオリンだって、出来たときはバロックバイオリンだったが、現在使われているものはたいていモダンバイオリンに改造されているらしい。
池尻弦楽器工房ブログ「大きくて小さい楽器 古楽演奏の時代考証④」にはびっくりなチェロの改造写真があった。リュートもずいぶん改造されたようだし(永田斉子の『リュートと過ごす日々』 「リュートカレンダー4月の絵」 )、改造も楽器工房の仕事だったようだ。
また、弓の変遷も重要らしい。ムジカアンティカ湘南「歴史的なタイプ別弓の試奏」、池尻弦楽器工房ブログ「昔の楽弓が残されていないのは」
そろそろついて行けなくなりました。
ひとが作る楽器ですもの、作っちゃえば存在する。この系統ならこうしなくていけない、とかいちいち決めつけなくても楽しく演奏できればいいんじゃない? 池尻弦楽器工房ブログ「自由な音楽 古楽演奏の時代考証⑧」に心強いことがありましたよ。まあ知識は持っていたうえで、とは思うけれどね。
ヴィオール属にバイオリン、ふう~、とんだ密林に迷い込んだよ。
浜松市楽器博物館へ行った。その3(弦楽器2など)へつづく
お次は18世紀のヨーロッパの弦楽器です。そのなかの擦弦楽器のなかの弓奏楽器から。
↓ヴィオラ・ダモーレ。 愛のバイオリン、ってすごい名前だよ。
長いヘッドにずらりと並ぶペグ(糸巻)を見ると分かりやすいが、やたらと弦がある。黒い指板の上に弦があるのは普通だけれども、同数の細い弦(ドローン弦)が指板の下にもあるのが特徴だ。その弦は直接操作して鳴らされることはなく、上の弦を鳴らすことで共鳴させる。その響きが甘い ★(短い動画) のでアモーレだとかなんとか。
ドローン弦(共鳴弦)はボディの一番下に留められて(この写真では見えない)、黒いテールピースの下をくぐり、次に駒をくぐり指板の下を通りヘッドの裏側から出てきて上方のペグに巻かれる。2層構造の弦の間に浮いている指板。けっこう複雑な構造の楽器だよなあ。
サウンドホールがf字型じゃない。にょろっとしている。輪郭もうねっているし、長いヘッドと相まってバランスがバイオリンと違う。てっぺんは渦巻きじゃなくて彫刻された顔とか目隠しされた女とかはたまた馬とか、バイオリンの形が正統だと思っているとすっごく不思議な気分になる。
ちなみにヴィオラ・ダモーレは撫で肩で それはヴィオール属の特徴の一つ。丸肩なのがバイオリン属なんですって。
↓↓右の楽器のキャプションには「バリトン」とだけ。一風変わった形をしている。どうやって演奏するんだ !?
調べて分かりましたよ。 私家版楽器事典 ビオラ・ディ・ボルドーネ(バリトン) ハイドンはバリトンの曲をたくさん書いたそうだ。楽器博物館でバリトンのレクチャーコンサートを催したこともあったらしい ★ (動画がないのが残念)。
ネックの向かって左側の指板のない部分はドローン弦のカバーで、そのドローン弦は共鳴させるだけでなくなんと裏側で左親指ではじくこともあるらしい。なにそれ !? 説明動画 ★ ドローン弦は駒の位置が弦ごとに違うのだが、楽器博物館のバリトン↓は大きな駒が斜めにボディについているのに対し、動画のバリトンは弦ごとに分かれていて小さい。 ヘッドは左右に区画分けされていてドローン弦は左側のペグに巻かれているので、メロディ弦とドローン弦は少しだけ張られる方向が違う。2層の弦の向きが少し違うって、ちょっとピアノっぽい。
チェロのように座って演奏するのだがエンドピンがなくて膝で挟むとか(バロックチェロはエンドピンがないけど)、指板にフレットがあるとか、メロディ弦が4本より多いとか、弓の持ち方とか、むしろ ヴィオラ・ダ・ガンバ に似ているよなあ。チェロのように肘を挙げて上から弓を持つよりバリトンやヴィオラ・ダ・ガンバのように肘が下向きの弓をすくうように持つ方が優雅に見える。
バリトンとチェロとビオラが並んで演奏している動画 ★ 「ハイドン バリトントリオのためのディヴェルティメント 97の1.アダージョ・カンタービレ」。レクチャーコンサートもこんな感じだったのかな? 古楽器の演奏動画を観ているとなんだかみな誇らしげ、そして楽しげに見えるんだよな。
↓↓パルドシュ・ド・ヴィオル。これも分からない。
パルドシュ・ド・ヴィオール、Pardessus de Viole で検索した方がヒットするが、日本語の分かりやすい説明が見つかった。ムジカアンティカ湘南「パルドシュとはなにか」
ヴィオール属の高音部をになう楽器のようだ。膝の上に立てて演奏する。バイオリン属の流行におされたヴィオール属だけどフランスでは貴族の間で長く使われた、とある。貴族の女性が顎にはさんで肘を上げるのをはしたないとした、というのは、着物から女性の腕が見えてしまうのをよしとせず肘を高く上げない(もしくは袖口を反対の手でおさえた)という日本のと似ているなあ。
というより、顎に挟んで高く構える楽器の方が珍しいのだと思う。パルドシュ・ド・ヴィオルのように膝の上に立てて演奏する弓奏楽器なら トルコのケメンチェ、中国の二胡、インドのサリンダ等々 ★ いくつもあるし、もっと楽器が大きくなって膝の間に挟む楽器ならヴィオラ・ダ・ガンバとかモンゴルの馬頭琴とかあるな。楽器が大きくなっても指板を押さえる左手をそんなに高く上げるのは無理があるから、構えたときに楽器のボディが膝上から下がって、ちょうどそこにある膝の間に挟めばいい、というのは自然な気がする。
↓パルドシュ・ド・ヴィオルもバリトン同様 指板にフレットがあるが、ギターのように指板にずらりと金属のフレットを打ってあるわけではない。指板の上の方にだけ6本ほどだ。そしてなんか指板の横に結び目があるんだけれど !?
と調べたらヒットした。ガット弦を巻いてあるらしい。弦譜堂BLOG「ヴィオラ・ダ・ガンバの弦交換」 フレットガットというらしい。これはパルドシュ・ド・ヴィオルやヴィオラ・ダ・ガンバに限らず古い時代のフレットのある弦楽器はみなそうだったようで、リュートもバロックギターも指板にガットを巻くらしい。 ところで、フレットガットの楽器を手に取るときはネックを握ってはいけないらしい。フレットがずれると困るから。(「ビウエラ(ヴィウエラ)&バロックギターを触らせてもらいました!」) 知らないことばかりだよ。
ヴィオール属とバイオリン属についてちょっとおさらいすると、まずぱっと見で形。ヴィオール属は撫で肩でサウンドホールがf字型じゃなかったりする。バイオリン属は基本的に弦が4本だがヴィオール属はもっと多い。それでヘッドのペグの数も増えるのでヘッドが長くなる。
指板の横断面のカーブはヴィオール属の方が緩く、同時に複数の弦を擦って音を出すのにバイオリン属より向いているらしい。また、ヴィオール属は4度調弦だがバイオリン属は5度調弦。具体例として、バイオリンは高い弦から E5、A4、D4、G3 にチューニングする。ヴィオール属の生き残りのコントラバスはヴィオラ・ダモーレと同様フレットはついていないけれど、調弦はちゃんと4度、低い弦から E0、A0、D1、G1 だ。4度って5度の逆向きに移っていくんだよね。
ヴィオール属はバイオリン属にくらべて弦のテンションが低いので、音が小さめなんだそうだ。昔はガット弦しかなかったしね。池尻弦楽器工房ブログ「バイオリン弦の歴史」
ヴィオール属は優雅で上品な響きを持つ楽器として宮廷やサロンで、バイオリンは当初は庶民の楽器として主に祭事や歌の伴奏に、のちには独奏は声楽のソプラノに対抗できる華やかさと豊かな表現力が求められたのだそうだ。武蔵野音楽大学楽器ミュージアム「ヴィオラ・ダ・ガンバ」
↓ヴァイオリン(T.ハウエル 1836) 上記のものたちより100年ほど下って19世紀です。サウンドホールがパルドシュ・ド・ヴィオルみたいなC字型だ。
↓ヴァイオリン(F.シャノー 1820頃) これにはギターのようなバインディングがぐるりとボディに施されている。しかも弦の留められているところがテールピースじゃなくってブリッジで、そこにブリッジピンでボールエンド弦?を留めているような様は、クラシックギターを飛び越してもはやアコースティックギター。(アコギ博士「クラシックギターとアコギって、どう違うの?」)
もしかして、ボールエンド弦ってギターよりもバイオリンの方が先に使われ始めたの !? ってこれを調べ始めたらいつになっても書き終わらないので取りあえず宿題にして置いておこう。
シャノーのバイオリン、つるりとした造形がモダンで面白い。
武蔵野音楽大学楽器ミュージアムにはバインディングの黒いシャノーのバイオリンがあるようだ。★ キャプションもさすが音大。
... バイオリンって、なに !? って思ったが、ハウエルやシャノーのは変わり種枠っぽい。ああ、びっくりした。
懲りずにバイオリンを調べてみたが、えー、バロックバイオリン、モダン、コンテンポラリーに分けられるんですって。
おおよそで変化する方向というのはあるようで、それはヴィオール属からバイオリン属へ主流が移っていったのとだいたい同じなんだと思う。より表現力の幅が広がるように、一度により大勢に聴かせられるよう大きな音が出るように。
バイオリン独特な顎に挟んで演奏するスタイルも それに用いる顎当ても最初からそうだったわけではないようで、そうなる流れについて素晴らしい記事を池尻弦楽器工房ブログで見つけたので貼る。「演奏スタイルの歴史①」⑤まであります。
余談ですが、この動画 ★ のインドの顎当てのついていないバイオリンの構え方は、顎に挟む、といっていいのだろうか?
現在もそうだけどちゃんと演奏できる楽器ってそんなに安いものじゃない。大事に使って壊れたら修理して使う。流行が変わればそれに合わせて楽器を改造して使い続ける。
バイオリンに興味がない人でも名前くらいは聞いたことがあるであろうストラディバリウスのバイオリンだって、出来たときはバロックバイオリンだったが、現在使われているものはたいていモダンバイオリンに改造されているらしい。
池尻弦楽器工房ブログ「大きくて小さい楽器 古楽演奏の時代考証④」にはびっくりなチェロの改造写真があった。リュートもずいぶん改造されたようだし(永田斉子の『リュートと過ごす日々』 「リュートカレンダー4月の絵」 )、改造も楽器工房の仕事だったようだ。
また、弓の変遷も重要らしい。ムジカアンティカ湘南「歴史的なタイプ別弓の試奏」、池尻弦楽器工房ブログ「昔の楽弓が残されていないのは」
そろそろついて行けなくなりました。
ひとが作る楽器ですもの、作っちゃえば存在する。この系統ならこうしなくていけない、とかいちいち決めつけなくても楽しく演奏できればいいんじゃない? 池尻弦楽器工房ブログ「自由な音楽 古楽演奏の時代考証⑧」に心強いことがありましたよ。まあ知識は持っていたうえで、とは思うけれどね。
ヴィオール属にバイオリン、ふう~、とんだ密林に迷い込んだよ。
浜松市楽器博物館へ行った。その3(弦楽器2など)へつづく
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