Dinovationさんのツイッター で、城西大学に素晴らしい魚の化石のコレクションがある、しかも無料! というのを知って、これは観に行かねば!と パンチ・ブラザーズライブ に合わせて観てきた次第。
↑ボトレオレピス 板皮綱 古生代デヴォン紀中期-後期 カナダ ケベック州ミグアチャ
頭部に兜を被ったかのような板皮魚類はカッコいい。
城西大学水田記念博物館大石化石ギャラリー は東京都千代田区紀尾井町にあるビルの地下1階である。地下1階といっても傾斜地なんで反対側からは地上にも見える。外観も写真を撮っておけばよかった、と後で思ったが、小雨まじりだったし学生さんはいるし、紀尾井町の雰囲気にもなんか気後れして撮りそびれた。
トゥルシス オステオレピス目オステオレピス科 古生代デヴォン紀中期 イギリス スコットランド サーソー
うちにある図鑑(『小学館の図鑑NEO大むかしの生物』初版)によるとオステオレピス目は肉鰭類(にくきるい)とある。肉鰭類というのは肉質な鰭をもつ硬骨魚なのだが、その肉質の胸鰭が前肢に 腹鰭が後肢に進化し陸に上がったたらしい。肉鰭類にはシーラカンスやハイギョも含まれているな。
カリドスクトール シーラカンス亜綱(目・科不定) 古生代石炭紀前期 アメリカ合衆国 モンタナ州ベアーガルチ
これも肉鰭類。
ベラントセア ペタロダス目ベラントセア科 古生代石炭紀前期 アメリカ合衆国 モンタナ州ベアーガルチ
この化石には説明タグがもう一つついていた。それによると
絶滅した奇妙な軟骨魚、べランセア
現存する軟骨魚はサメやエイなどに限られているが、今から3億年以上前の古生代には多種多様な軟骨魚が生息していたがその大多数は絶滅した。その中でベラントセアは約3億5千万年頃に棲息した奇妙な形の小型の軟骨魚でその形態から見て、水中をゆらゆら遊泳して餌を探していたと思われ、鋭い白い歯を持っている。この展示標本は世界でも稀なほぼ完ぺきなベラントセアの全容を示すものである。 とある。
メソサウルス 中竜目メソサウルス科 古生代ペルム紀前期 ブラジル パラナ盆地
肉鰭類までいったのに両生類をすっとばしては虫類である。しかも一度陸に上がってからまた淡水に適応したという。
メソサウルスは大陸移動説の古生物学的証拠として有名なんだそうだ。メソサウルスの化石は南米東海岸部とアフリカ南部西海岸部から見つかっているが、メソサウルスは淡水性で小型なので大西洋を渡ることはできなかったため、両発見箇所がかつては地続きだったと考えられる、ということだ。ペルム紀には大陸は一か所に集まってパンゲアを形成していたそうだ。
ホロファグス シーラカンス目ラティメリア科 中生代後期ジュラ紀 ドイツ ゾルンフォーフェン
尻尾がシーラカンスっぽい。
ラコレピス クロッソグナスス目パキリゾドントゥス科 中生代前期白亜紀 ブラジル アラリペ盆地
信じられないくらいリアルな化石。立体的で鱗もクッキリわかる。まるで塩釜焼きのよう。でも腹の中には水晶。
これは条鰭魚類(じょうきぎょるい、筋の入った鰭が特徴の硬骨魚で現在の魚類の95%を占める)。
トラザメ科の一種 メジロザメ目トラザメ科 中生代後期白亜紀 レバノン北部 ハジェーラ
また軟骨魚。つづきます。
軟骨魚類は骨格がコンドロイチンなどの糖タンパク質でできているので分解されやすく化石に残りにくいそうだ。
ハジェーラの化石は細かいところまできれいに残っている。
ロムボプテリギア ガンギエイ目サカタザメ科 中生代後期白亜紀 レバノン北部 ハジェーラ
ガンギエイの絶滅種 ガンギエイ目サカタザメ科 中生代後期白亜紀 レバノン北部 ハジェーラ
レバノプリスティス ガンギエイ目サカタザメ科 中生代後期白亜紀 レバノン北部 ハジェーラ
ノコギリザメみたいだ。 小さい魚やエビも化石になっている。
コッコドゥス亜科の一種 ピクノドン目ピクノドン科 中生代後期白亜紀 レバノン北部 ハジェーラ
ちょっとカワハギに似ているかな .... ?
パラエオバリストゥム ピクノドン目ピクノドン科 中生代後期白亜紀 レバノン北部 ハケル
なんかポンペイのフレスコ画にありそうな .... ?
ユービオデクテス イクチオデクテス目クラドギクルス科 中生代後期白亜紀 レバノン北部 ハジェーラ
すごく大きい化石だ。鱗まできれいに化石になっている。
ケイロソリックス サケ目ケイロソリックス科 中生代後期白亜紀 レバノン北部
胸鰭が大きい。
カエル 中生代前期白亜紀 ブラジル
トンボ 中生代前期白亜紀 ブラジル アラリペ盆地
ムカデ たぶん。キャプションを写してくるのを忘れた。
化石というとつい恐竜に目が行っていたが、魚も面白いということが分かった。
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