採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

なめこ・ムキタケ狩り

2015-11-25 | +きのこ

先日の連休、お友達5人と富山・岐阜方面に、2泊の旅行に行ってきました(誘って下さってありがとうございました)。

22日は、miyakoさんに案内して頂いて、ナメコ・ムキタケ狩りに連れて行って頂きました。
miyakoさんは、晩秋はほぼ毎週末のようにきのこ狩りに出かけるのだそうです。
わらびさんご夫妻、duckbillさんご夫妻と私の5人で、miyakoさんのナワバリを案内して頂きました。

北陸の山の中なので、どんなに寒いかと恐れておりましたが、ここのところのあたたかさは北陸にも及んでいて、雲は多めでしたが寒さはそれほどでもありませんでした。

車に乗りながら、「あっ、あれ! あの枯れ木にムキタケ出てますね。ああ、こっちの木にもナメコが。」とmiyakoさんが実況中継して下さいますが、私にはさっぱり見えてきません。

まずは手取り足取り、探し方を教えて頂きました。

●なめこの探し方①
・枯れ木を捜す。
この時期、生きている木でも、葉っぱは全部落ちてしまっていますが、枯れ木は、枝先端が細い枝がついていない(枯れ落ちている)ところから分かる。ただし、樹皮がついていない程腐ったものはダメ。

・幹にぽこぽこと何か出ていないかチェック。
ムキタケは大きなものもあり、結構分かり易いです。
ムキタケと同じ木に、ナメコが出ていたりします。
幹の根元付近までチェックして、下の方まできのこが出ているようならば、ライバルがまだ採っていないということ。
大抵は、誰かが既に収穫してあり、ずっと高いところに残るだけになってます。
 

なめこ狩り

(写真の向きが変ですが)中央がきのこが出ている枯れ木。
先端には小枝がなく、幹がキノコでぼこぼこしているのが分かるでしょうか。

なめこ狩り

こういうのがムキタケ。
これらは全体が茶色くなってしまって既に育ちすぎですが、ほどよい大きさのものはヒダ側が白いです。 

なめこ狩り

これは丁度良い若さのムキタケ。
木の幹から引き剥がすように収穫します。
 

はじめのインストラクションを受けたのは、灌木もチクチクしているし結構急な坂でした。
ひゃー、なめこ採りって大変だ~と思いましたが、これはまだ足慣らしでした。
少し移動して、それはもう、すごい急斜面の場所に。

「ここ登ってみましょ~う。」
「は~い(ひええぇぇ)。」

各自斜面にとりついて、きのこを探索。

この斜面がものすごいです。
もちろん道などはない、単なる山の斜面。
じっと立っていることも無理なくらいの急斜面なので、葉を落とした灌木(クロモジ)の枝につかまりながら、足というよりむしろ手に力を入れて、少しずつ進みます。
つんつんした灌木の枝に髪の毛やら眼鏡やらひっかけながら、めげずに前進。
(途中眼鏡をはじき飛ばされて、結構ピンチでしたが運良くみつかりました)
両手両足を全部使って、手でつかむもの、足をおく場所をよくよく考えながら進むところは、木登りに通じるところがあります。
たまにズルっとズッコケルので、手で(丈夫な)何かを掴んでおくのは重要!
うっかりつかんだものが枯れ木だったりすると、「あ~れ~」とすってんころりんです。
こういう進み方は、難しいけれど面白くて、きのこ探しを忘れてしまいそうになる程(というか進むだけで精一杯)。
比較的薄着だったのに、汗びっしょりになります。
なんか爽快!

でも肝心なきのこが全然なくて、ひとまず道まで降りてきました。
急斜面は、登るのより降りる方が更にスリリング。両足ともずっこけて、両手でぶらさがってしまったこともありました。

斜面から降りてきたduckbillさんと、休憩がてら道路をてくてく歩いていたら、「あっ!」というduckbillさんの声。

●なめこの探し方②
・なめこは倒木にも生えるので、足下にも要注意。
(ムキタケは、今回は立っている枯木でのみ見かけました。倒木にも生えるけれど、比較的枯れたばかりの木に生えることが多いそうです)
・車の運転席(なめこ採りプロ達)からぱっと見えない谷底側の枯れ木も穴場。

なめこ狩り

duckbillさんの視線の先、道路の擁壁のすぐ下の倒木に、わんさかとなめこが!

なめこ狩り

大きさと成長段階の揃ったナメコ達がずららららっと☆
なめこってこうやって生えるんだ~、と感激でした。 

なめこ狩り

倒木よりもっと下の谷底にもナメコが生えている枯れ木(立木)がありました。
この木などは随分細いのですが、沢山生えていました。
(太さは発生の有無にはあまり関係ないのかも。太い方がより長い期間出てくるかもしれませんが)

同じ枯れ木に、成長段階の違うナメコが生えていることも意外でした。
これはかなり古びたナメコ。 

なめこ狩り

で、別の場所にはギリギリ食べられるくらいの若さのナメコ。
 

なめこ狩り

こちらには、妖精のようなナメコベビー達。可愛い☆

なめこ狩り

仏像の螺髪のよう・・?

なめこ狩り

この谷底の枯れ木から、巨大なナメコが採れました。
(duckbillさんが発見!)
掌よりも大きいサイズ!

なめこ狩り

こんなに大きくてもババじゃなくて、食べ頃なのですよ☆
すごくラッキ~。


●ナメコ・ムキタケの収穫方法・しまい方
・手が届くところのナメコは、ハサミで軸を切るようにして収穫。(樹皮を傷つけないようにした方が、来年のためにもよいとのこと)
 収穫したなめこは、ネバネバして水分も多いので、紙箱などではなく、金属製の柄付きザルを置いておいて、そこに放り込むと便利。
・通常のきのこはビニールなどの密閉状態だと蒸れて傷みやすいが、ナメコは逆。
 収穫後のナメコは、ビニール袋に詰めて、なるべく空気を抜くようにしてぎゅっと口をしばる。
 水分多め・密閉状態の方が日保ちするそうです。これもまた目からウロコ。
・手が届かない場所のナメコ・ムキタケは、伸縮アルミポールにタモ網とスクレイパーをくくりつけた秘密兵器を使う(写真参照)。
 この武器が大変に有効で、きのこが生えている場所に正対するように立ってこそげると、「こんころり~ん」、ときのこが網に転げ落ちてきて、感動的でした。
 

なめこ狩り

きのこ狩り用秘密兵器。
miyakoさんが自作されたものです。
スクレイパーは、100円ショップにもありますが、ちゃんとしたものの方が切れ味がいいそうです。

このアルミポールは3段式で、とっても長くなるのですが、作ったmiyakoさん自身、この日まで2段だけだと思い込んでいたそうです。 

なめこ狩り

ターゲットとなるきのこに正対するように伸ばし、きのこのつけ根をこそげると、ころりん、と網に入ってきます。
採集マニアとしては、この道具を他の採集にも使えないかと考えてしまいました。

なめこ狩り

手が届くところのものは、ハサミで切りながら金網のザルに。これだとなめこのぬめぬめをあまり傷つけないので丁度よいです。
中央の幼菌は、膜状のツバが綺麗に残っていて美しい・・・。



山を後にして車に乗り込み、さて、そろそろお昼ご飯でも・・・と移動を始めたのですが、道沿いの平地林でも、きのこの気配を察知。
車を降りて見てみると・・・


なめこ狩り

ああっ。倒木にびっしり!!
でも残念ながら、わずかに時期が遅れてしまっています。
涙を呑んで、スルー。

なめこ狩り

これも、あと数日手前だったらよかったのだけれど。
こうやって倒木から生えているものは、車からはぱっと見付けられないため、ライバルから見逃されていることも多いようです。 

なめこ狩り

完璧な幼菌も発見!
やった~。

それにしても、ナメコって、時期をずらしつつ、じゃんじゃか生えてくるものなのですね。

なめこ狩り

木口からぷくぷくとアブクのように幼菌が。
可愛いにゃあ☆
 


ひとしきり探索して、また車に乗り込んで、さあ・・・と走り出したところでまた、「あっ」。
という感じで何度も収穫タイムがありました。

気づいたときにはもう3時近く。
みんなきのこに夢中で、お昼ご飯のことなどすっかり忘却の彼方。
道理でちょっとふらーっとした訳だわ。よく考えるとみんな空腹でした。

道の駅の駐車場で昼食を、という予定でしたが、その晩の宿に直接向かうことにしました。


宿にて、遅いランチとして鱒の寿司を食べ比べつつ一服。
その後、戦利品を山分け。 
(miyakoさん、新聞紙まで用意して下さってありがとうございました) 

なめこ狩り

どっさり☆

大きなゴミをとったり、ダメなきのこを選り分けたりなど、あらあら掃除もしてしまいました。鱒の寿司の容器が、ゴミ入れに役立ちました。
ナメコは大きさ別に分けて袋詰めしました。
(ジップロックはduckbill家の御提供。ありがとうございました)

こういうきのこ掃除も、大勢でおしゃべりしながらやると楽しいです(常日頃、単独作業ばかりなので私には感涙もの)。あと、山歩きで疲れた後に自分で調理するのではなくて、お宿の夕食を頂けばいいだけなので、それも楽チンでした。
運動後の温泉も気持ちよかった~☆ 


初めてのナメコ狩りは、ものすごく勉強になったし、楽しかったです。
斜面よじのぼりは、エクササイズとしても好きなタイプの運動でした。
miyako先生、そして一緒に行った皆様、本当にありがとうございました! 

コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 畑は青々 | トップ | 台湾2015:コーヒーの実 »
最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
きのこ! (おかんです。)
2015-11-25 16:48:23
こんなにたくさん!きのこ鍋に最高♪
返信する
キノコ採り (つくばね)
2015-11-25 23:05:50
キノコ採りにいったのでね。           
素晴らしいお友達がいてすご~く羨ましいです。
私も冷凍してあるチャナメツムタケ、クリタケ、ハナイグチ等できのこ鍋にします。明日の夜に。
返信する
Unknown (duckbill)
2015-11-26 10:17:51
あっ、記事が早ーい!
私も今書いているけれど、まだ半分位です(笑)
旅行中は色々ありがとうございました。
楽しかったですね。
帰りに車を何度も止めて探した当たりは、もっと早い時期に雑キノコ狩りもしてみたい感じでした。
又来年も一緒にキノコ狩りしたいですね。

そうそう、ムキタケに薄茶色タイプと緑タイプ(より遅い時期にでる)があったけれど、緑タイプは薄茶色タイプと別種であることが最近判ったらしく、「オソムキタケ」という名称が提案されているのだそうです。
返信する
Unknown (abu71_nomin2)
2015-11-27 12:21:28
新幹線に乗って北陸までいらっしゃったんですね~
私は金沢ですが、毎年、富山の師匠と有峰方面へキノコ採りに行っているので、親近感がわきます♪
今年は10月中旬だったので、ナメコは小さいのしか採れませんでしたが、ムキタケ、チャナメツムタケ、ナラタケ、クリタケ、ハナイグチなどが採れました。
山菜やキノコなど採集するのは最高のレジャーですね~!
返信する
Unknown (魚屋)
2015-11-28 18:05:13
そのナメコはデカい!それなのに質もかなり良さそう。
どう料理したのでしょう?
返信する
きのこ鍋 (●おかんさま~Fujika)
2015-12-02 09:43:08
きのこ鍋、美味しいですよね☆
複数種類入れと旨みアップなのだそうですね。
茹でこぼしたなめこを醤油で味付けしてさっと煮て、大根おろしをそえても美味しいつまみになります。
冷凍しておけるのも便利なのです。
返信する
ハナイグチ☆ (●つくばねさま~Fujika)
2015-12-02 09:50:05
わー、チャナメツムタケとかハナイグチ、クリタケは、ご自分で摘まれたのですよね。いいなあ☆
そういう山のきのこは、まだ見付けたことがないのです。来年は筑波山の方までちょっと遠出してみるかなあ・・。
返信する
オソムキタケ (●duckbillさま~Fujika)
2015-12-02 09:54:29
早速コメントありがとうございます。旅行楽しかったですね~。
duckbillさんの記事も拝見しました☆
旅行全部をひとつの記事にまとめて、すごい!
旅行記は写真が多くて大変ですよね。なのに肝心なところの写真がなかったりして。
綺麗な緑色のオソムキタケは、どうやら写真撮りそびれていたみたいで無念です。
返信する
急斜面 (●abu71_nomin2さま~Fujika)
2015-12-02 10:57:19
きのこ採り、楽しいですね!
今年初めて、ものすごい斜面をウロウロしたのですが、両手でクロモジをしっかり握ってサルのように移動しました。単なるウォーキングと違って、木登りやロッククライミングっぽい要素があって面白かったです。
いつもひとりですが、みんなできのこの下処理というのも寂しくなくていいものでした。
返信する
巨大ナメコ (●魚屋さま~Fujika)
2015-12-02 10:59:45
この巨大ナメコ、丸っこい幼菌のときはどんな大きさだったのか気になります。これは発見者のduckbillさんが持ち帰ったのですが、むきたけと一緒にうどんに入れたそうです。
http://duckbill21.blog75.fc2.com/blog-entry-1085.html
切って使うと見た目はシイタケのようですが、味はしっかりナメコだったそうですよ☆
返信する

コメントを投稿

+きのこ」カテゴリの最新記事