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近年、行方不明だったものがメキシコの資材置き場から発見されて
騒がれたT岡本太郎の代表作の“明日の神話”。
日本に持ち帰られた後、
汐留の日本テレビで
その後、東京都現代美術館で公開されました。
それはまだ記憶に新しいと思います。
しかしこの明日の神話、なぜメキシコなのかというと
大阪万博開催迫る1960年代後半、
メキシコに建設されるホテルに飾る絵画の依頼を受けた太郎さんは
多忙ながらも東京・メキシコ間を往復し
完成させましたが、ホテルの経営悪化により
その後行方不明となってしまいました。
この作品、
原爆の炸裂した瞬間が描かれたもので
キノコ雲・第五福竜丸なども描かれています。
しかしこの瞬間が悲劇で終わることなく、
それを乗り越えていく
そこに明日の神話が生まれるというのです。
今は渋谷駅に恒久展示されています。
場所は京王井の頭線渋谷駅からすぐの連絡通路。
毎日、何万人もの人が行き交う渋谷の地に
露出展示してあるのも太郎さんの作品らしい。
絶え間なく人が往来しているので
2F部分からの鑑賞がおすすめ。
“死”の瞬間のはずなのに
この絵を見ていると
自分の中に“生”というものが湧きあがってきます!
世の中行先不安な状況ですが
この時も私たちは乗り越えていかなくてはならないのです。