任期満了に伴う横浜市長選は22日に投開票され、元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)=立憲民主党推薦=が、前国
家公安委員長の小此木八郎氏(56)や4選を目指した現職の林文子氏(75)ら7人を破っての初当選を確実にした。カジ
ノを含む統合型リゾート(IR)の市内への誘致反対や新型コロナウイルス対策の充実を訴え、地元選出の菅義偉首相や政
権への批判票を取り込んだ。全面支援した小此木氏の敗北で菅氏の求心力低下は避けられず、自民党総裁選や次期衆院選
にも影響しそうだ。
以下抜粋コピー
菅政権は、東京五輪優先で、感染拡大のための抜本的な対策を何一つ講ずることができず、神奈川県の一日の新型コロナ
新規感染者数が3000人に迫るという感染爆発を引き起こし、提供されるべき医療も提供されない膨大な数の「自宅放置」
を生じさせている。国民の命を危険に晒している菅政権への批判が、自民党、そして、菅首相が全面支援する小此木八郎
候補に「強烈な逆風」となっており、小此木陣営は、開票を待つまでもなく、選挙での勝利をほとんど諦めざるを得ない
状況に追い込まれている。一方で、山中陣営は山中氏が横浜市立大学医学部教授であったこと、新型コロナの中和抗体の
研究成果の発表を行ったことから、「コロナの専門家」であるとして前面に打ち出す選挙戦略で臨んでおり(正確には
山中氏は医師ではなく、臨床研究等の統計処理の専門家であって、コロナ医療あるいは感染症の専門家でもない。)、新
型コロナ感染急拡大による自民党・菅政権への「逆風」が、そのまま山中氏への「追い風」につながる現状となっている。
しかし、山中氏がこのまま市長選で勝利して横浜市長に就任した場合、その後に訪れると予想される事態が、山中氏にと
っても、立憲民主党など野党にとっても、最悪のものとなることは、これまでもブログ・ツイッター等で繰り返し訴えて
きたところだ。公選法上、落選運動には、選挙運動と異なり、期間の制限はなく、投票日当日も行うことが可能なので
これまでの落選運動で訴えてきたことを、取りまとめて述べておくこととしたい。山中氏が市長選挙で当選したら、その
直後から直面するのが「パワハラ・不当要求問題」である。私は、落選運動の中で、これに関して多くの問題を指摘して
きた(【「小此木・山中候補落選運動」で “菅支配の完成”と“パワハラ市長”を阻止する!】)が、山中氏も、山中陣営も
立憲民主党も、すべて無視・沈黙している。 郷原信郎氏(郷原総合コンプライアンス法律事務所代表)