最強の侍ジャパン結成へ、まずは中心選手が発表された。メジャーリーガーは3人。優勝した06年の第1回大会は大塚、イチローの2人、09年の第2回大会は松坂、城島、岩村、福留と5人のメジャーリーガーが出場した。だが、13年の第3回大会は出場選手がおらず、17年の第4回大会も青木のみ。開幕直前に行われる大会とあって多くのメジャーリーガーは出場を見合わせ、2大会連続準決勝敗退と頂点を逃してきたが、今大会は3大会ぶりの制覇へまずは実績ある3人のメジャーリーガーが名を連ねた。オリックスからレッドソックスに移籍する吉田正尚外野手(29)、母が日本人で出場資格を持つカージナルスのラース・ヌートバー外野手(25)も今後選出見込み。強力な布陣となる。 エンゼルス・大谷は言わずと知れた二刀流男。初のWBCへ向けて投打でフル回転することが期待される。ダルビッシュは日本ハム時代の09年第2回大会で胴上げ投手。WBCの頂点を知るベテラン右腕だ。カブス・鈴木は、19年プレミア12と21年東京五輪で4番を務めて金メダル獲得に貢献した優勝請負人。充実のメンバーがそろった。 国内組も戦力は充実。投手では2年連続投手3冠(勝利、防御率、奪三振)でMVPと沢村賞に輝いているオリックス・山本や、昨季完全試合を達成した剛腕のロッテ・佐々木朗らが名を連ねた。巨人からは戸郷が唯一メンバー入り。打者では昨季3冠王で日本選手史上最多56本塁打を放ったヤクルト・村上、国際大会の経験も豊富なソフトバンク・甲斐拓也捕手(30)らを選出した。栗山ジャパンの屋台骨が明らかになった。 侍ジャパンは今月下旬に全30選手が発表される見込み。2月17~27日には宮崎で強化合宿が行われ、25、26日にはソフトバンクとの強化試合も予定される。さらに3、4日はバンテリンドームで中日と2試合を戦い、6、7日には京セラドームで阪神、オリックスと対戦。9日にWBC1次ラウンド初戦の中国戦を迎え、10日に韓国、11日にチェコ、12日にオーストラリアと東京ドームで対戦する。16日には東京ドームで準々決勝が行われ、日本時間20日からは米マイアミで準決勝、決勝が行われる。
発表された【侍ジャパン】
▽投手 ・ダルビッシュ有(パドレス) ・大谷翔平(エンゼルス) ・山本由伸(オリックス) ・佐々木朗希(ロッテ) ・今永昇太(DeNA) ・戸郷翔征(巨人)
▽ 捕手 ・甲斐拓也(ソフトバンク)
▽内野手 ・源田壮亮(西武) ・村上宗隆(ヤクルト)・牧秀悟(DeNA)
▽外野手 ・鈴木誠也(カブス) ・近藤健介(ソフトバンク)
カージナルスのラース・ヌートバー外野手(25)とは
カージナルスでは昨季メジャー昇格2年目を迎え、108試合に出場し打率2割2分8厘、14本塁打、40打点、出塁率3割4分。リードオフマンの座をつかみ取り、本拠地ブッシュ・スタジアムでは打席に立つ際、スタンドから一斉に「ヌーーーート!」と愛称の声援が送られるなど人気も絶大だ。