「生きがいが得られる。お金ももらえる。しかも、脳も活性化する! いいことづくめじゃないでしょうか」
88歳の現在も現役社長をつとめる吉川幸枝氏は、死ぬまで「生涯現役」で働くことをすすめる。
あなたは、今、働いていらっしゃいますか。
なになに、80歳でも関係ありません。私は、社会に生涯関わって生きることをおすすめします。
70歳なら、当然、働いたほうがいいです。
データによると、高齢者(65歳以上)の就業率は25.2%(2022年)となり、19年連続で上昇し続けているとか(2020年における75歳以上の就業者数は200万人強、80歳以上が80万人弱だったそうです)。
こう聞くと、ものすごくたくさんの人が働いているようですが、実際は4人に1人しか働いていないということですよね。
それなのに、なぜ、私は働くことをすすめるのか。
答えは、時代の変化をイメージしたら、「80歳はもう働けない」という固定概念を外したほうがいいからです。
今、この瞬間を見ていると、「80歳にもなって働くなんて無理」と思ってしまいます。体も心も、年々弱っていくのを実感しますから。
でも、時代は急速に変わっています。ちょっと前までは、60歳で定年を迎え、退職金と年金で悠々自適な生活……なんてこともあったかもしれません。
ですけど、今は、60歳を超えても働く意思がある人は増えています。定年を迎えても働き続けてほしいと願っている会社も増えています。
高齢者は急速に増えています。同時に、医療技術も進んで、ますます健康的な生活が送れるようになってきています。
そんな時代になってきているからこそ、今、考え方を変えて、あなたが4人のうちの1人になれば、勝ち組になれると思いませんか。
何歳になっても、自分の力でお金を稼ぎ続けましょう。お金は生きる源だから。
お金をいただくために、知恵や労働力を提供する。それで、誰かから感謝されたり、また頑張ろうって思ったりする。
そうやって、毎日を生きれば、老いる暇なんてないわよ。
老後を十分に遊んで暮らせるほどのお金を蓄えている人は、ごく一部かもしれません。必要に駆られて働くこともあろうかと思います。
ただ、同じ働くなら、前向きな気持ちで汗水をたらしてほしいのです。
「この歳になると、働き口がない」とか、「そもそもこんな歳でもう働きたくない」とか、そうおっしゃる人もおられますね。
そういう人に、私は言いたい。
「歳だからって、諦めなさんな、自分を甘やかしなさんな!」と。
元気なうちは、何をしたって働けます。
働けるところがないなんて、そんなはずない。
選り好みしないで、やれることをやってみましょうよ。
歳をとって働くことは、大変です。わかります。
でも、それ以上に、「生きがい」を見つけるって、けっこう大変なことなんです。
しかし、働くことで、誰かに必要とされていることを感じられる。これは、生きる力になります。
歳をとって、「これから何を生きがいに生きていこうか?」なんて考えなくていいんです。働きましょうよ。
働くことのメリットは、ほかにもあります。
「歳をとると、普段、なかなか家族以外と話をする機会がない」なんて悩みを聞くことがあります。でも、働きに出れば、いろんな世代の人と触れ合う機会が自然と発生します。
これって、とっても脳みそちゃんにいいことなんですよ。
生きがいが得られる。お金ももらえる。しかも、脳も活性化する! いいことずくめじゃないでしょうか。