火事のとき延焼を防ぐ「界壁」が天井に無い不備物件が大量にあることを知りながら、2013年11月に320億円もの公募増資を行った疑いが浮上し、レオパレスは今季400億円の赤字に続き、存亡の危機です。リーマンショックで存亡の危機に立たされ、偽装工事をした疑いがありますね。いずれにしても、市場の信用を失墜させた責任は重く、天井のみならず、底抜けです。レオパレスの家賃保証でアパートローン支払を行っていた地方の地主さんたちは今後、辛苦を味わうことになり地方景気は冷え込みそうです。
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30年の家賃保証を謳いアパート経営を薦めてきた不動産賃貸業のレオパレス21は、昨年5月にテレ東の取材によって建築基準法違反の物件が明るみに出た。同社は緊急会見に追い込まれ、全国でおよそ1万件にも及ぶ不備物件の調査・補修工事を公表するに至った。
2月5日放送の「ガイアの夜明け」では、追跡取材の模様を放送。岐阜市の不備物件のオーナーは、記者会見から8か月経っても調査は来ておらず、「やりますよ」というアナウンスも謝罪も一切ないと不満を漏らす。千葉県流山市で4棟を抱えるオーナーは、レオパレスの社内基準で「補修の必要なし」と通達されたが、調べてみると界壁は隙間だらけ。役所に応援を頼んでいた。
レオパレス21を相手取り集団訴訟を起こしているLPオーナー会の前田和彦さんは、同社から送られてきた調査・補修工事の進捗状況を示して、「調査が完全に終わったのは1棟もない」(1月23日時点)と明かす。ところが、同社サイトが示す調査進捗率は、なんと「98.47%」と公表されていた。前田さんは、「発表された進捗状況と全く違う」と憤る。
レオパレス21は昨年5月の会見で、火事のとき延焼を防ぐ「界壁」が天井に無い不備物件があることを、経営陣が知ったのは同年の3~4月と釈明している。しかし、2012年に兵庫県のオーナーに訴訟を起こされた際、和解金を支払っている。このため、経営陣は知っていたのではと記者団に聞かれると、田尻和人専務は「それぞれの決裁基準がございますので」と、あくまで経営陣は2018年春まで知らなかった、という姿勢を貫いた。
番組が独自入手した2012年の裁判に関する内部文書には、「当社の一番の懸念は、現時点で 『レオパレスが建築基準法違反』という記録が残ること」とある。先方の和解要求を100%受諾すれば、「本裁判において、『建築基準法違反』という文言は記載されない」と続いている。つまり、傷を残さないように早期和解を図ったことがわかる。
付随する問題は、同社がこれを公表しないまま、2013年11月に320億円もの公募増資を行っていることだ。投資家は界壁なし問題の事実を知らぬまま、レオパレスに高額出資したことになる。企業コンプライアンスに詳しい弁護士は、「大問題でしょう。(中略)本当の姿を知らないままマーケットは騙されて、その金額で売り買いが進んでいる」として、損害賠償請求ものだと番組で解説している。