舞台はイタリアのチヴィタ・ディ・バニョレージョ。
『天空の城ラピュタ』のモデルとも言われてまして(確かに縦横に入り組んだアーチがそれっぽい)、
個人的には『マスターキートン』11巻「鉄の砦」の舞台として使われていた場所としての印象があります。
美しい観光地でもあるんだけど、要塞都市としての一面もある。
しかも2500年以上前に作られた町。
しかも2500年以上前に作られた町。
そこを舞台に人類のアプデ案件を描くコメディ映画です。
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結婚を決めたゲイカップル。母は賛成だけど父は反対で……。というスタート。
ライトなコメディ映画、という皮を被ってますけど
なかなか芯の通った力強い映画でしたね。
原作は2003年初演の舞台『My Big Gay Italian Wedding』。
16年前のものですが現在まで断続的に上演されて
おそらくその都度アップデートされてるでしょうし、
この映画も明らかに今日的なアップデートがなされているのがわかる話の展開になっています。
おそらくその都度アップデートされてるでしょうし、
この映画も明らかに今日的なアップデートがなされているのがわかる話の展開になっています。
主役というか、話の主軸はお父さんですね。
演じたディエゴ・アバタントゥオーノの演技が素晴らしいですし、実際今作の演技で助演男優賞候補になっているとのこと。
イタリアでは有名な実力派俳優でもあり、コメディアンでもあるんですね。
だから顔は死ぬほど怖いんですけど、かわいらしくて面白いんですよ。
だから顔は死ぬほど怖いんですけど、かわいらしくて面白いんですよ。
このお父さんは村の村長さん。
リベラルな考えの持ち主で変化を否定しない人物。
リベラルな考えの持ち主で変化を否定しない人物。
しかし、息子が男と結婚!となると急に差別発言連発で堂々と思考停止しちゃう。
ホントは息子を受け入れたいのに、それが難しい、、、という人物。
こういうタイプの映画でありがちな〝融和〟じゃないのがすごく良いです
この映画はもちろんアントニオとパオロの2人の話なんだけど
描きたいのは、周囲の人物の受容過程。
(でもま最終的にはその点も含めて批評的に描かれます)
いろんな人物がいますが、重点が置かれて描かれるのはやはりお父さん。
同性婚を頭から否定してるわけじゃないけど自分の身内となると…、というのはリアルな反応ではないでしょうか。
このお父さんの心もようを丁寧に描いているというのが、この映画の大きなポイント。
やさしいポイントかと。
やさしいポイントかと。
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こういうタイプの映画でありがちな〝融和〟じゃないのがすごく良いです。
異文化とか異人種とか異なる宗教とかの対立と融和を描くとき、
当人同士が釣りしながら語り合ったり
2人とも奥さんに追い出されて語り合ったりして
2人とも奥さんに追い出されて語り合ったりして
お互いをよく理解することで融和しました、あ〜良かったねっていう映画、よくあるんですけど。
この映画はそうではない。
無理ですからね。
「全ての事象」について深く知ったり、
「全ての属性を持っている人」とゆっくり語り合うなんて、物理的に無理なことなので。
「全ての事象」について深く知ったり、
「全ての属性を持っている人」とゆっくり語り合うなんて、物理的に無理なことなので。
よくわかんないから拒絶する、という理屈は成立しない。
この映画はそうしない。
これがとても良い。
どういう感じなのかは本編を観てくださいな。
どういう感じなのかは本編を観てくださいな。
そもそも〝成人〟が〝お互いに〟決めた結婚に対して許すも許さないもないんよね。。。
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ラストの展開がこの映画のほんとの肝なんですけど、、
やっぱラストのことなんで書くわけにいかないんですよね。。。
やっぱラストのことなんで書くわけにいかないんですよね。。。
結構、痛快。痛烈。
「騒いでんじゃねえよ」っていうことですかね。
「関係ねえよ」ってことですかね。。
「関係ねえよ」ってことですかね。。
大好きだし、ものすごく納得の展開とラストの締め!
ラストネタバレは、公開後に!!!