親孝行と親不孝
古色蒼然たる「親孝行」を経営理念に堂々と打ち出している企業は大躍進しています。
外食チェーンの「ばんどう太郎」の経営理念は「親孝行」。ここは設立30年で85億円の売り上げ従業員2,200名と大躍進しています。
週刊ダイヤモンドでは「親孝行を義務付けると会社が好業績になる」として以下のようにこの坂東太郎を取材しています
「同社の初任給に関する指導は徹底されている。初任給を使って両親に親孝行することが義務づけられているが、その際の一挙手一投足まで指導さ霊る。「お父さん、お母さん、このお給料をいただくことができたのは今まで育てていただいたおかげです……」と板の間に正座して感謝の気持ちを伝えなければならない。一連の流れは4月に泊まり込みで行われる新入社員研修のなかで、ロールプレイングで練習する。そして、実際に初任給が出た1ヵ月後、再び研修で初任給でどのような親孝行をしたのかを発表し、同僚たちの様子を知ると同時に、会社側が事前にそれぞれの両親から受け取っていた「子どもあての手紙」が全員の前で読み上げられる。例年、ほぼ全員がボロボロと涙を流しながら親の手紙を聞くことになる。・・」と書いています。
・「キューピー」は大正時代に創業していますが創業者が「親孝行」を社訓として定め今日まで貫いて経営しています。現在では、売り上げ5800億、従業員数15000人という超優良企業に成長しています。ホームページには「親孝行をしてください。わが子を思う親の気持ちをありがたく感じ、それに報いようとする気持ちが親孝行です。したがって親孝行のできる人とは、人の好意をありがたく感じ、それに報いることのできる人です。そういう人の周囲には、また好意を持って接してくれる人が集まり、その会社はおのずから発展するはずです」とあります。
・中古住宅販売戸数全国2位のフジ住宅はホームページによると、毎年4月を「親孝行月間」と定めてパート社員を含む全社員千名に一万円が手渡され、親孝行のためならどう使おうと自由ということです。そこには「一社会人である前に、一人の人間として立派であれ」「自分の家族を大切にできないような社員が、取引先を大切にできるはずがない」という会社の考えがあるといいます。
・「日経ウーマン」には
「両親へ『ありがとう』ということを業務命令としている税理士事務所」が載っていました。以下記事です。「税理士法人古田土会計をはじめとするエムケーコンサルティンググループが12年ほど前から導入したという「親孝行制度」です。 毎年4月21日~5月20日を「親孝行月間」とし、入社3年目までの社員を対象に、「実家まで両親に会いに行き、御礼の挨拶をする。初めての給料で買ったプレゼントを贈る」という制度です。実家までの交通費は支給されるのだそうです。 親孝行したことを証明するために、贈り物をしているシーンや御礼の言葉を述べているシーンを撮影した“証拠写真”と共に、後日レポートにしてチームリーダーに提出。さらに総務課もチェックした上で“業務完了”となるという徹底したもの」といいます。社員の体験談もあります。「実は私、反抗期の期間がとても長くて。今回のきっかけで、初めてきちんとした形で親に感謝の気持ちを伝えられました。いつも家族で過ごしている自宅のリビングに両親を呼んで正座をして、これまで育ててもらった御礼と「これから社会人として親孝行をしていきます」という思いを伝え自宅で仕事をすることが多い母親にはデスクライトを、父親にはベルトをプレゼントしました。父親からストレートに「ありがとう」と返ってきた反応や、母親の嬉しそうな笑顔を受けて、自分の中で大きな変化が生まれました」とあります。この会計事務所も30年續いており、毎年150件が紹介で新規顧客となり売り上げは右肩あがりで17億円といいます。
・一方、大手家具販売会社・大塚家具は3年連続で赤字を出し存続が危ぶまれています。大塚家具といえば、3年前親子対立で娘の現社長が、父の前社長を追い出したことで有名になりました。娘は一橋で学び最先端の経営を展開するつもりだったのでしょうが経営学なるものがいかにいい加減なものであるかを図らずも実証した結果となりました。大塚家具のみでなく現在の日本は、小泉構造改革以来政府を始めどこもかしこもアメリカの成果主義、市場原理主義こそが優れた経営と妄信しています。市場原理主義者は従業員はロボットのように働くもの、世の中には不測の事態は起こらぬものと世間を侮蔑し切っています。大塚家具のケースは迷える日本の指導者層経営陣に浅はかな市場原理主義を早急に捨てて本来の徳目重視の日本企業に戻すべきことを教えています。
孝経に「至徳要道あって、もって天下を順にす・・・天子より庶人に至るまで、孝に終始無なくして、患の及ばざる者は、未だ之これ有ざるなり」(徳を治めないと指導者は成功しない・・・親孝行をしないものには必ず禍が及んでいる)とあります。恐るべきことです。
古色蒼然たる「親孝行」を経営理念に堂々と打ち出している企業は大躍進しています。
外食チェーンの「ばんどう太郎」の経営理念は「親孝行」。ここは設立30年で85億円の売り上げ従業員2,200名と大躍進しています。
週刊ダイヤモンドでは「親孝行を義務付けると会社が好業績になる」として以下のようにこの坂東太郎を取材しています
「同社の初任給に関する指導は徹底されている。初任給を使って両親に親孝行することが義務づけられているが、その際の一挙手一投足まで指導さ霊る。「お父さん、お母さん、このお給料をいただくことができたのは今まで育てていただいたおかげです……」と板の間に正座して感謝の気持ちを伝えなければならない。一連の流れは4月に泊まり込みで行われる新入社員研修のなかで、ロールプレイングで練習する。そして、実際に初任給が出た1ヵ月後、再び研修で初任給でどのような親孝行をしたのかを発表し、同僚たちの様子を知ると同時に、会社側が事前にそれぞれの両親から受け取っていた「子どもあての手紙」が全員の前で読み上げられる。例年、ほぼ全員がボロボロと涙を流しながら親の手紙を聞くことになる。・・」と書いています。
・「キューピー」は大正時代に創業していますが創業者が「親孝行」を社訓として定め今日まで貫いて経営しています。現在では、売り上げ5800億、従業員数15000人という超優良企業に成長しています。ホームページには「親孝行をしてください。わが子を思う親の気持ちをありがたく感じ、それに報いようとする気持ちが親孝行です。したがって親孝行のできる人とは、人の好意をありがたく感じ、それに報いることのできる人です。そういう人の周囲には、また好意を持って接してくれる人が集まり、その会社はおのずから発展するはずです」とあります。
・中古住宅販売戸数全国2位のフジ住宅はホームページによると、毎年4月を「親孝行月間」と定めてパート社員を含む全社員千名に一万円が手渡され、親孝行のためならどう使おうと自由ということです。そこには「一社会人である前に、一人の人間として立派であれ」「自分の家族を大切にできないような社員が、取引先を大切にできるはずがない」という会社の考えがあるといいます。
・「日経ウーマン」には
「両親へ『ありがとう』ということを業務命令としている税理士事務所」が載っていました。以下記事です。「税理士法人古田土会計をはじめとするエムケーコンサルティンググループが12年ほど前から導入したという「親孝行制度」です。 毎年4月21日~5月20日を「親孝行月間」とし、入社3年目までの社員を対象に、「実家まで両親に会いに行き、御礼の挨拶をする。初めての給料で買ったプレゼントを贈る」という制度です。実家までの交通費は支給されるのだそうです。 親孝行したことを証明するために、贈り物をしているシーンや御礼の言葉を述べているシーンを撮影した“証拠写真”と共に、後日レポートにしてチームリーダーに提出。さらに総務課もチェックした上で“業務完了”となるという徹底したもの」といいます。社員の体験談もあります。「実は私、反抗期の期間がとても長くて。今回のきっかけで、初めてきちんとした形で親に感謝の気持ちを伝えられました。いつも家族で過ごしている自宅のリビングに両親を呼んで正座をして、これまで育ててもらった御礼と「これから社会人として親孝行をしていきます」という思いを伝え自宅で仕事をすることが多い母親にはデスクライトを、父親にはベルトをプレゼントしました。父親からストレートに「ありがとう」と返ってきた反応や、母親の嬉しそうな笑顔を受けて、自分の中で大きな変化が生まれました」とあります。この会計事務所も30年續いており、毎年150件が紹介で新規顧客となり売り上げは右肩あがりで17億円といいます。
・一方、大手家具販売会社・大塚家具は3年連続で赤字を出し存続が危ぶまれています。大塚家具といえば、3年前親子対立で娘の現社長が、父の前社長を追い出したことで有名になりました。娘は一橋で学び最先端の経営を展開するつもりだったのでしょうが経営学なるものがいかにいい加減なものであるかを図らずも実証した結果となりました。大塚家具のみでなく現在の日本は、小泉構造改革以来政府を始めどこもかしこもアメリカの成果主義、市場原理主義こそが優れた経営と妄信しています。市場原理主義者は従業員はロボットのように働くもの、世の中には不測の事態は起こらぬものと世間を侮蔑し切っています。大塚家具のケースは迷える日本の指導者層経営陣に浅はかな市場原理主義を早急に捨てて本来の徳目重視の日本企業に戻すべきことを教えています。
孝経に「至徳要道あって、もって天下を順にす・・・天子より庶人に至るまで、孝に終始無なくして、患の及ばざる者は、未だ之これ有ざるなり」(徳を治めないと指導者は成功しない・・・親孝行をしないものには必ず禍が及んでいる)とあります。恐るべきことです。