福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日2月14日は祇王忌です

2024-02-14 | 法話

今日2月14日は祇王忌です。「新酒かけて見ばや祇王の墓の上(子規.)」「祇王忌の墓に寄りたる春日傘. (橋本榮治.)」「祇王祇女他無縁墓実千両(田中水桜)」等の句がありました。
平家物語「祇王」には「・・その後、入道、祇王が心の内を知りたまはず。『いかに、その後何事かある。さては佛午前があまりにつれつ˝れげに見ゆるに今様一つ歌へかし』と
宣へば、祇王参る程ではともこうも入道殿の仰せをば背くまじと思ひければ落つる涙をおさへて今様一つぞ歌うたる。『仏も昔は凡夫なり。我等も終には仏なり。いずれも仏性具せる身をへだつるのみこそ悲しけれ』と泣く泣く二返歌うたりければ、その座にいくらも並み居たまへる平家一門の公卿・殿上人・諸大夫・侍に至るまでみな感涙をぞ流されける。・・」とあります。
梁塵秘抄 巻第二の「仏も昔は人なりき 我等も終には仏なり。三身仏性具せる身と 知らざりけるこそあはれなれ」を取ったものでしょうが、「心佛衆生是三無差別」は仏教の大命題です。正法眼蔵随聞記の中にも「仏仏祖祖皆本は凡夫なり。凡夫の時は必ず悪業もあり、悪心もあり、・・・然れども皆改めて知識に従い、 教行に依りしかば、皆仏祖と成りしなり」とあります。いずれにせよ昔は遊女にまで仏教の高等な教理が浸透していたのです。


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