北九州豪雨で多くの方が犠牲になられました。先般の熊本大地震に次いでまたしても九州です。しかもこれだけの犠牲を出してなおまだ雨が降り続いています。東日本大地震以来こういう惨事が起こるたびに宗教者はこういう大災害に対する考え・心構え、を持たなくてはならないのではないかと思ってきましたが、結論はそうではないということに気が付きました。世に不条理と言われることは数限りなく起こります。むしろ不条理が当たり前とでもいえるでしょう。悪い頭でそれらに対して「なぜ」「なぜ」とくりかえしてみてもわかるはずがありません。机のまえでそんなことをあれこれ考える暇があったら、すこしでもどうすれば被災者の力になれるかを考えすぐにでも行動すべきだとやっとわかったのです。カソリックの聖地リスボンで起こった大地震に対してもカントは宗教的理屈つけの前に具体的解決策を講じることとしたといいます。仏教徒たる我我は「布施」「愛語」「利行」「同事」という四摂法や六波羅蜜を教わっています。こういう不条理に出会ったときはすぐにでもできることにとりかかることこそが宗教者の役目だとやっと気が付いた次第です。そうはいっても私の場合はいまは募金と祈りしかありませんが・・・。
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